第4話

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2019/09/01 07:13
あなた

ただいまー

そう言っても返事はかえってこない





それも当たり前。だってお母さんは仕事場が家みたいなもんでお父さんは私が小さい頃に出てっちゃったから
あなた

(今日は最悪の日だったな)

あなた

(明日も最悪な日かな)

そんなことを考えていたら気づいたら朝になっていた
あなた

(そのまま寝ちゃったのか)

ふと携帯を見るとそこには1件の通知があった


えいちゃん
あなた、ごめん





たったそれだけの通知だったでもなぜだかその言葉で一筋の涙が落ちた
あなた

(学校、行かなきゃ)

えいちゃんからきた通知には既読をつけずに学校へ向かった
駅までいくとそこにはきれいな赤い髪の毛の人ともう1人の男の人が立っていた
あなた

えい、ちゃん?とみっくん?

エイジ
エイジ
あ、あなた
あなた

なんで?えいちゃんたちは電車使わないじゃん

エイジ
エイジ
俺たちあなたがいい子ぶってなんかないこと知ってるから
あなた

え?

ツリメ
ツリメ
ごめんね、俺たち臆病ものだからまほっちゃんとかと離れるのが怖くてあんなこと言っちゃった
ツリメ
ツリメ
でも、今日は一緒にいるから!
あなた

べつに、無理に一緒にいなくてもいいよ

エイジ
エイジ
なんで?俺たち幼稚園からいままでずっと一緒だったじゃん
あなた

ごめん、もう電車来ちゃうから

少し歩いて後ろを振り返ってみるとそこには泣いてるみっくんとそれを励ましてるえいちゃんの姿があった
あなた

(ごめん、えいちゃん、みっくん、でも私とはいない方がいいと思うから)

私は涙をこらえながら前へ歩き始めた










続く

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