ユンギヒョン……
ユンギヒョンがあんなに傷ついた顔をしているのは久しぶりに見た。
はるか遠くを見てる目。手が震えてる。
もしかして、昔の事を思い出してるの…??
俺は思い出したくもないよ、ヒョン。
〜過去〜
俺の家族は医者一家だった。
2つ上の兄と常に比べられていた。
俺は兄とは比べ物にならないくらいの出来損ないだった。
兄ちゃんはいつもテストで100点しか持って帰ってこない。
本当に全て100点だったのだ。
でも、俺は違った。
グク父「なんでこんな点数しか取れないんだ!お兄ちゃんは全部100点だぞ!?お前はどうして90点なんだ!!」
俺は学校でも勉強はトップクラスに居たのに父親にはめちゃくちゃに言われていた
なかなか100点なんて取る事が出来なかった。
そんな時、執事に連れてこられたのは孤児院だった。
少しだけ薄暗い自分の家とはかけ離れているところ。
俺はここでほぼ育った。
ここで、俺は更にくらい子になっていってたと思う。
いつも下を向いて、やることがないから寝るか、孤児院にあったゲームをするかだった。
この孤児院を出たのは高校を卒業してから。
仕事も続かなくて辞めてしまった。
食べ物を買うお金もない。
俺は遂に〝薬〟に手を出して、金を稼いでいた
そんな時、出会ったのは〝ユンギヒョン〟だった
木の上でパソコンを弄っていた
その時バッチリと目があってしまって、話しかけられた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!