第104話

着せ替え
1,905
2021/02/10 14:07
食事が終わり、食器を片付けてから私の変装作戦会議が始まった


厨房からの帰りに一度詰所から出てマッチボックスからマキと環が予備の服を出してきたのだ


環「じゃあまずはこれから…」

『修道服にしては丈が短い…?さすがにそれは目立たない…?』

環「シスター見習いの服です、候補に入れられないので最初に着てもらおうかと…」

『まぁ急いでるわけじゃないしいっか、試しに着てみるよ』


そして着流しから上は黒いシャツとリボンに下は白い短いスカートと黒いニーハイに着替えた


『やっぱり丈短くない?』

環「そういうお店のお姉さんみたいです…」

マキ「森羅が見たらとんでもない笑顔になりそうですね」

『着替える…』

環「でもそれはそれで有りですよ?次はこれ着てください!」


次は防火服タイプの修道服を渡され、再び着替える


『原国主義者が修道服って変じゃない?』

環「これは…」

マキ「なんか…背徳的ですね」

『貶されてるの…?』

環「似合ってますよ!」

マキ「なんかえっちですけど」

『複雑な気分だな…』

マキ「では次はこれを」


消防隊の通常の青線の防火服を渡された


『一番まともだね、まぁ発火能力の問題で防火コートは無い方がいいかな』

環「もう皇国の消防官になってもいいくらいですよ」

マキ「上着脱いで髪の毛結んだら私とお揃いですね!」

『ちょっと待ってね……これでどう?』


防火コートを脱いでポニーテールにしてみた


マキ「いい感じです!」

環「私ともお揃いにしてください!」

『でもビキニ…』

環「予備がありますから」

『あっはい…』


防火服の中身のズボンとタンクトップをビキニに変えた


環「ツインテールも…!」

『それはさすがに私には似合わないと思うからこれで勘弁して欲しいな…』

環「はい…」

マキ「環とお揃いのも似合ってますよ、最後はツナギですね!」


マキと環が今着ているのと同じオレンジ色のツナギを渡されて着替える、ビキニもタンクトップに変えた


『防火服とは打って変わって目立つ色だね』

マキ「第7は火事場でもここでもみんな白いシャツか素肌に黒い前掛け?に紺色の法被?着てますもんね」

環「でも双子とあなたのニックネームさんは違いますよね」

『第7ができてすぐのときに消防隊の隊服届いたら防火服はズボンだけでさ、上は今まで作務衣のままでいいだろって…防火コートの代わりに作務衣と腹掛けと白シャツが届いてたからね…』


懐かしい思い出だ


マキ「なんというか第7らしいですね」

『それに紅丸なんてズボンの青線剥がしたからね…』

環「そういえば新門大隊長のズボンだけみんなと同じはずなのに青線がなかったような…」

マキ「さすがというか…自由ですね」

『ヒカヒナは子供だし帯に青線あるからともかくとして、私も人の事言えないけどね』

マキ「たしかに、青線がないどころか隊服のズボンさえないですよね」

『拾われた時は男だってことにしてたからさ、男用で発注されてサイズが合わなくて紺炉さんが着流しもあるって言うからとりあえずアレにしたんだけどいつの間にか定着しちゃってさ』

環「似合ってるしいいんじゃないですか?」

『まぁ下にズボンも履いてるから着崩れても問題ないし羽織着ても違和感ないから私的にも気に入ってるんだけどね』

マキ「やっぱり第7の隊服が一番似合ってますよ」

環「じゃあ明日の服どうします?」

マキ「第7の隊服に近い方がいいかもしれないですし、私たちも手伝うなら防火服になるはずですから…防火服のズボンのみでどうでしょう?上も私かタマキちゃんとお揃いで」

『そうする、でも上はビキニはさすがに目立つし背中空いてないと発火能力で飛ぶ時に焼けて穴空いちゃうからそれは自分のにするよ…黒いのもあるし』

環「お揃い…」

マキ「残念ですけど仕方ありません」


何が残念なのかはイマイチわからないが


『じゃあ…ズボンの下はタマキちゃんとお揃いで髪型はマキさんとお揃いにするよ』

マキ「それいいですね!」

環「決まりですね!」

『付き合ってくれてありがとう』

マキ「いえいえ、楽しませてもらいましたから」

『あはは…それじゃあ防火服のズボンだけ残して片しに行こうか』


さすがに散らかしっぱなしという訳には行かないので自分の着流しに着替えて、着ない服はマッチボックスに戻しに行った


マキ「この後どうするんですか?」

環「私たちの部屋でまだお話します?」

『うーん、しばらく浅草を空けるつもりだから今日はお父さんと居ようかなって』

マキ「明日から紺炉中隊長は娘がいなくて寂しくなりますもんね」

環「それじゃあ私たちは部屋に戻ります?」

マキ「そうですね」

『じゃあ、また朝に…おやすみ』

マキ「おやすみなさい」

環「おやすみなさーい」


詰所の玄関でマキと環と別れて紺炉の部屋に向かう

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