第103話

女子会
1,994
2021/02/09 14:46
厨房へ着くと紺炉が居た


紺炉「上がったか、丁度飯できてるぞ」

『ありがとう』

マキ「紺炉中隊長って料理も出来るんですか」

紺炉「一応な」

『お父さんの作ったものはとても美味しいよ、私はお父さんのご飯が1番好きだし』

紺炉「ありがとな」


紺炉が頭を撫でてくれる


『へへっ』

紺炉「だいぶ元気出たみたいだな」

『うん』

紺炉「それなら全員で飯持って部屋行って早く髪乾かしとけ、いくら暖かくなってきたとは言えどもその長い髪がそんな濡れてちゃ風邪引くぞ」

『あ…髪…』

紺炉「そうか、いつもは若がやってたからな…お前さんのは俺がやってやろうか?」

『ううん…大丈夫』

紺炉「そうか、それじゃ飯持ってけ」

『行こうか』

マキ「はい」

環「はーい」


お盆を持って第8の女子に宛てがわれた部屋に行く

部屋に入ってとりあえず座卓にお盆を置いて各々髪を拭いたり化粧品を塗ったりしている


マキ「本当に仲良いんですね」

『うん?』

マキ「紺炉中隊長です」

『ちょうど20歳離れてて子供もいないからね』

環「2人とも何歳なんですか?」

『紺炉さんが今年で38歳で私が今年で18歳になるね、マキさんとタマキちゃんは?』

マキ「私は今年で19です」

環「今年でセブンティーン!」

『マキさんは1つ上でタマキちゃんは1つ下か…やっぱりマキさんには敬語の方がいいのかな』

マキ「気にしないでください、1つしか変わりませんしあなたのニックネームさんは中隊長ですし」

『マキさんは敬語だけど…』

マキ「性分でして…」

『なんか育ちが良さそう…』

環「たしかに…」

マキ「別にそんなんじゃないですよ」


東京皇国軍の大将の娘がそんなんじゃないわけがないが…


『そもそも私なんて4歳からは廃ビル、空き家、ネザー暮らしで路地裏でぶっ倒れてたのを拾われた教育もクソもない野良犬みたいな私から見たらみんな育ちが良いな』

マキ「人生が辛すぎます…」

環「ラートム…」

『冗談で言っただけだから深刻に受け止めないでよ』

マキ「それを冗談で言えるって強靭なメンタルしてるんですね…」

環「私も見習いたい…」

『紅丸と紺炉さんに拾われたおかげで今は幸せだから軽く言えるんだよ、とりあえずご飯食べよう?…いただきます』

マキ「そうですね、いただきます」

環「いただきます」


ようやっとやたらと遅い夕飯を食べ始めた


マキ「そういえば…新門大隊長とあなたのニックネームさんっててっきり付き合ってるものだと思ってたんですけど…」

環「私もそう思ってました」

『ないない』

マキ「新門大隊長は好きじゃないんですか?」

環「紺炉中隊長の方が好みとか…!?」

『お父さんも格好いいけど好きなのは紅丸だよ』


どうせ他所の隊で言いふらすようなタイプでもないので恋バナに付き合うことにした


環「おお〜」

マキ「新門大隊長もあなたのニックネームさんのこと好きなんじゃないんですか?キスされたって…」

『何も言われてないしわかんないな、それにいくら好きでも自分の事を好いてくれてるのかもわからないのにいきなりキスされたら嫌じゃない?』

マキ「たしかに嫌です…」

環「いくらイケメンでもそれはな…」

『しかも嫌じゃなかっただろ?って言ったのが無性に腹が立ってね』

マキ「うわぁ」

環「ないわ…」

『私が紅丸のことを好きなのを気付いていてそれを利用するみたいなさ…遊びじゃなくても順番が違くない?って』

マキ「新門大隊長がそんな人だとは思いませんでした…」

環「今日の事件でやり方は滅茶苦茶だけどとても頼りになる大隊長だなって思ってたのに幻滅です」


同性で同世代の友人というのは話やすい


マキ「新門大隊長が困って謝りに来るまで第8に居てやりましょう!」

環「何なら粘って帰らないで数回謝りに来させてもいいくらいですよ」

『うーん、でもお父さんには会いたいしな』

マキ「定期報告は紺炉中隊長に来てもらったり、すぐ隣ですから浅草からちょっとだけ離れたところで会ったらどうですか?そこら辺は大隊長に言えば時間に融通効かせてもらえると思いますよ」

『なるほど、明日相談してみようかな』

マキ「そうしましょう」


『そうだ、明日の修復作業と浅草出るときどうしよう…紅丸に見つかると厄介だし、だからと言って発火能力で姿隠したままじゃ作業とか出来ないし…』

マキ「資材ぶつけられりしそうですもんね…」

環「防火服かツナギ着て髪型変えればいいんじゃないですか?」

『たしかに特殊消防隊の格好してれば部外者って思うか』

マキ「食べ終わったら色々と試して見ましょう!」


第7は格好は適当なせいで防火服やツナギは着たことがないので少し気になる

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