愛騎:、、、轟くんてさ、いつも蕎麦だよね。前蕎麦好きって言ってたけど、そこまで??飽きる、、とかないの、、、?
焦凍:ん?おぅ。
愛騎:そう、、、
無表情で自分の好きなものを食べている轟くんを見ると、、
うん、きっと私に靡かないのは私のせいじゃない。
そうだ、そういうことよ。
焦凍:、、、守宮って、逆に全然食べないよな。
愛騎:えっ、、そう?
焦凍:今日はまたヒーロー基礎学あるし、ちゃんと食べておかねぇと、、
愛騎:、、、心配してくれてるの?
焦凍:え?ん?あぁ、、まぁ、そうだな。倒れられても困るし、、
愛騎:素直に心配してるだけで良いのに。
焦凍:そうか、じゃあ心配してる。
愛騎:イラッ
そういうわけじゃないんだって。
ビーッビーッビーッ
愛騎:え、、、?
焦凍:行くぞ!!
愛騎:えっ、あ、う、うん!
急になり始めた警報。
もしかしてヴィラン、、、?
何かが侵入したらしいけど、、
轟くんは私の手を引いて非常口の方へ向かう。
しかしそこは雄英生徒で溢れかえっていた。
止めるしかなかった足を止め、轟くんを見る。
、、、、、、か、かっこ、、、、い、言い訳じゃないから!!
ま、まさか、天下の私がこ、こんなものでキュンとしたりなんて絶対にしないから!!!
あ、でもまだ、、手繋いでる、、
力強く握られているから、私からは離せられない。
愛騎:っ、、、////
焦凍:、、、?!大丈夫か?!
愛騎:な、なんでもないの!!
焦凍:本当か、、、?前も顔赤くなってたが、、もしかして風邪ひい、、
愛騎:てないから!!大丈夫!!ちょっと人が多くて暑くなっただけだから!!
焦凍:そうか、それなら良かった。
今だけ鈍いことに感謝だね。
飯田:ダイジョーブ!!!ただのマスコミです!!ここは雄英!!最高峰の人間に相応しい行動をしましょう!!
生徒:なんだよマスコミかよ〜
生徒:驚かせやがって〜
焦凍:マスコミだったのか、良かったな。
愛騎:あ、、うん。
、、、そろそろさ、、
手、、離してくれて良いんだよ、、、、、?
ちょっとこれ以上繋いでると、流石に隠せないからっ、、、
焦凍:パッ、、じゃあ戻るか。まだ全部食べてねぇからな。
愛騎:あ、う、うん!!
あ、あれ、、、
さっきまでは早く離して欲しかったのに、今はなんだか、、
さっき繋いでいた手が寂しく感じる。
これは、、なんていう気持ちなんだろう。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。