、、、久しぶりに、来た。
3年かな、それくらい帰ってない。
あの頃の私には、ここがまるで刑務所のように感じていた。
それほど、、ここには良い思い出なんてないし、苦痛だった。
使用人:っ!!、、、愛騎様。
愛騎:今更、、
使用人:?!(あの頃の愛騎様ではない、、、?全く、、別人のようだ、、)
ずっと私は部屋に篭りっきりだったけれど、流石にあの部屋は覚えてる。
いつもいつも私を『出来損ない』だなんだっていう部屋。
、、、本来は違うんだろうけど。
私はその部屋の前につき、無言で障子を開く。
父:!!愛騎、、貴様、、、勝手に家を出て行ったと思えば礼儀も皆無となって戻ってきたか!!
母:悟でも障子くらい静かに、きちんと言ってから入るわ。
愛騎:呼んだのはあなたたちでしょ。
父・母:っ!!
父:貴様、、、
愛騎:要件だけ言って。
父:父親になんという態度だ!!仮にもお前は五条家の人間だぞ?!
愛騎:私はもう五条家の人間なんかじゃない!!、、五条悟に頼りきりのこんな家の、どこがすごいの?たった1人がすごいだけじゃん!私のことをずっと『出来損ない』だって言ってきたけど、五条悟と比べたらあんただって『出来損ない』じゃん!!!
父:っ、、お前、、、、!!!
母:育ててもらった恩を忘れたとは言わせないわ。今そうして話していられるのは誰のおかげだと思っているの?私たちには分かっているんですからね。家の中にあった大金を盗んだのはあなたでしょう?
愛騎:っ、、
父:そしてそのお金を雄英なんかに使ったんだろう?お前はどこまで愚かなんだ。我々は呪術界の御三家。どんなに出来損ないでも将来術師になることは必須だ。それをお前が分かっていないとは言わせないぞ。
愛騎:だから私は、、、!
父:お前の運命はお前が生まれる前から決まっていることは自分で分かっているだろう。雄英は辞めてもらい呪術高専に入ってもらう。そして来週には狗巻家次期当主か加茂家の次期当主と見合いをしてどちらかとお前は結婚させる。
愛騎:は、、、?!
父:そうすることによって五条家の地位は守られ悟の代も安泰だ。五条家の失墜など絶対にない。
愛騎:、、、私はそんなこと絶対に、、
父:これは先代とも話した結果だ。絶対に従ってもらう。
、、、そっか。
私の家族に味方はいないんだった。
、、、兄も、、お兄様も、
言い方を変えれば、五条家の道具として扱われているのかもしれない。
所詮同じなのか。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。