今はなんと、、轟くんと2人きり。
皆買うものがそれぞれ違うみたいで、結局何も買うつもりのなかった轟くんは誘った私と一緒に行くことになった。
まるで、デートみたい。
、、、私とのデートはお高いですよ??
ん?轟くんとのデートもお高いって??
、、、、、お互い様ってことで。
愛騎:ちょーっと言いづらいんだけどさ、、実は私、買うものないんだよね。
焦凍:?じゃあどうして来たんだ?俺まで呼んで、、
愛騎:だって楽しそうだったから!轟くんのこと誘ったのは、一緒に歩きたかったから!
焦凍:っ!!、、、そうか。
愛騎:?、、、、、、ハッ!!(ちょ、ちょっと待って?!私、今、物凄く恥ずかしいこと言っちゃったよね?!、、まぁ、、いっか。)
実は私は、、
こう見えて、金欠なんですよね、、
記憶喪失してから、最初バッグの中にあった大金と衣類以外持ってなかったわけだから、
限られたお金の中で学校代とか生活費とか諸々出さないといけない。
さっきは三奈ちゃんたち、私のことを「お洒落だ」と言ってくれたけど、
割と安物で揃えたものを着こなしてるだけなんだよね!!
あ〜、、さっすが私!!
、、、とも言いたけど、その点については轟くんもライバルね、、、!
焦凍:俺、こういうとこくるのあんまねぇから、、来て良かった。
愛騎:そう?私もあんまりこなかったと思う。
焦凍:『思う』?
愛騎:あっ、、いや、うん、来なかった!
焦凍:そうか、、
歩きながら周りを眺め、轟くんと雑談をする。
、、、ホント、体育祭で轟くん変わったなぁ。
そのきっかけが緑谷くんっていうのはちょっとズルいと思うけど。
そんなときだった。
虎杖:ちょ、釘崎〜!!まだ買うのかよ?!
野薔薇:良いじゃない!!
伏黒:俺らは荷物持ちじゃないんだが。
野薔薇:何言ってんのよ、男らは全員女に屈しなさい!!
虎杖:なんでだよ?!っつうかよぉ、、せっかく五条先生からもらった休日なんだぜ??好きなことやらせてくれよぉ〜!!
野薔薇:だからやらせてあげてるんじゃない!!野薔薇様の買い物に付き合わせてもらってるんだから感謝しなさい!!
伏黒:持ってもらってるんだから釘崎が感謝しろよ、、
野薔薇:あ?
伏黒:、、はぁ。虎杖の言う通り、五条先生がせっかくくれた休日だ。次の店で最後な。
野薔薇ちゃん、、相変わらずだなぁ。
話しかけるべき?
あ、、でも、今は轟くんもいるし。
また今度連絡しよう。
それにしても、、
また、『五条先生』、、、、、
職場体験の、ステイン事件のとき、目は合わせられなかったけれど、姿は見た。
長身で白髪で、黒ずくめの男性。
イケメンオーラを漂わせていた人だけど、、「怖い」と感じた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!