第43話

四十三話
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2021/06/01 20:00
あのときから私は、気が気でならなかった。

爆豪くんにはずっと怒られ続けていた。

でもまぁ、私の個性上そんなに集中しなくても「『墻壁』を使い続ける」という意思があれば続けることができるため、

一応だけれど爆豪くんの訓練にはなったと思う。
麗日:愛騎ちゃん、大丈夫かな、、

三奈:大丈夫そう、、ではないけど、すごいジャガイモ切るの早いね。

葉隠:指切らないか心配だよ〜!!!

女子:うんうん、、

飯田:そこの女子たち!口を動かしていないで手を動かしたまえ!ずっと守宮くんを見ているではないか!

八百万:実は、、愛騎さん、先ほどからずっと心此処にあらずのようになっていまして、、心配で仕方がないのです。

飯田:守宮くんが?それはいけない!包丁を用いているんだ、きちんと集中しなければ怪我してしまうだろう!

女子:(飯田がこんなやつで良かった、、)

飯田:俺が言ってこよう!

響香:うん、頼んだ。

飯田:、、、守宮くん!

愛騎:、、、

飯田:守宮くん!

愛騎:えっあっ、、痛っ、、

飯田:あ、お、だ、大丈夫か?!怪我だ!!守宮くんが怪我をしたぞー!!!!すぐに応急手当を、

愛騎:あ、いや、そんな、、大丈夫だから!

飯田:いいや、そのようには見えない!血が出ているじゃないか!

愛騎:あ、うん、そりゃぁ指切ったからね、、でもこれくらい舐めておけば大丈夫だよ、

飯田:そうかそれなら良かった、、しかし守宮くん!調理中にボーッとしているのは感心しないぞ!!

愛騎:あ、、ごめん飯田くん。気をつけるね。

飯田:そうしてくれたまえ!
あー、、飯田くんにも言われちゃった。

実は訓練が終わった後、爆豪くんに執拗に責め立てられた。

轟くんと話していたときも、

『守宮、俺の話聞こえてるか?、、、なんかあったか?』

なんて、いつも鈍感な轟くんにさえ心配されるほど、、私はどうかしているらしい。
焦凍:、、守宮、怪我したとこはちゃんと絆創膏貼っておいた方が良いと思うぞ。

愛騎:え?でも舐めておけば、

焦凍:ダメだ。ほら、絆創膏持ってるから、

愛騎:轟くんいつの間に、、私のことなんて良いのに、

焦凍:俺は料理できねぇけど、お前は上手いだろ。だから、お前になんかあったら俺がすぐに手当できるように持っておいた。

愛騎:、、、用意周到だね、
、、、轟くんも少しは私のこと、意識してくれるようになったのかな。

私のこと、大切に思ってくれてる?

私が男を落とす理由はそこにある。

だから、割と轟くんは良い方向に順調に進んでいるのかもしれない。

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