あのときから私は、気が気でならなかった。
爆豪くんにはずっと怒られ続けていた。
でもまぁ、私の個性上そんなに集中しなくても「『墻壁』を使い続ける」という意思があれば続けることができるため、
一応だけれど爆豪くんの訓練にはなったと思う。
麗日:愛騎ちゃん、大丈夫かな、、
三奈:大丈夫そう、、ではないけど、すごいジャガイモ切るの早いね。
葉隠:指切らないか心配だよ〜!!!
女子:うんうん、、
飯田:そこの女子たち!口を動かしていないで手を動かしたまえ!ずっと守宮くんを見ているではないか!
八百万:実は、、愛騎さん、先ほどからずっと心此処にあらずのようになっていまして、、心配で仕方がないのです。
飯田:守宮くんが?それはいけない!包丁を用いているんだ、きちんと集中しなければ怪我してしまうだろう!
女子:(飯田がこんなやつで良かった、、)
飯田:俺が言ってこよう!
響香:うん、頼んだ。
飯田:、、、守宮くん!
愛騎:、、、
飯田:守宮くん!
愛騎:えっあっ、、痛っ、、
飯田:あ、お、だ、大丈夫か?!怪我だ!!守宮くんが怪我をしたぞー!!!!すぐに応急手当を、
愛騎:あ、いや、そんな、、大丈夫だから!
飯田:いいや、そのようには見えない!血が出ているじゃないか!
愛騎:あ、うん、そりゃぁ指切ったからね、、でもこれくらい舐めておけば大丈夫だよ、
飯田:そうかそれなら良かった、、しかし守宮くん!調理中にボーッとしているのは感心しないぞ!!
愛騎:あ、、ごめん飯田くん。気をつけるね。
飯田:そうしてくれたまえ!
あー、、飯田くんにも言われちゃった。
実は訓練が終わった後、爆豪くんに執拗に責め立てられた。
轟くんと話していたときも、
『守宮、俺の話聞こえてるか?、、、なんかあったか?』
なんて、いつも鈍感な轟くんにさえ心配されるほど、、私はどうかしているらしい。
焦凍:、、守宮、怪我したとこはちゃんと絆創膏貼っておいた方が良いと思うぞ。
愛騎:え?でも舐めておけば、
焦凍:ダメだ。ほら、絆創膏持ってるから、
愛騎:轟くんいつの間に、、私のことなんて良いのに、
焦凍:俺は料理できねぇけど、お前は上手いだろ。だから、お前になんかあったら俺がすぐに手当できるように持っておいた。
愛騎:、、、用意周到だね、
、、、轟くんも少しは私のこと、意識してくれるようになったのかな。
私のこと、大切に思ってくれてる?
私が男を落とす理由はそこにある。
だから、割と轟くんは良い方向に順調に進んでいるのかもしれない。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。