第7話

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2019/10/07 05:03
あなた
あなた
うーそーくー
コンコン、と扉をノックしても、外から呼んでも全く反応がない。



これは完璧に寝てるな……。
プライベートな空間に勝手に足を踏み入れるのは気が引けるけど、みんなも待っているし私ももう腹ぺこだ。
あなた
あなた
入るよ……
そっと扉を開けると、散乱した服や靴下がまず目に入った。


相変わらずウソクの部屋は汚いみたいだ。


あなた
あなた
ウソク、朝ごはんだよ
ミノムシのように丸まっている塊に話しかけるも、全くの無反応だ。そんなに遅くまでゲームしてたの?
あなた
あなた
ウソクってば………っきゃ!!?
ウソク
ウソク
……うるさい………
寝ぼけているウソクに思い切り腕を引かれ、毛布の中に引きずり込まれた。今の私は完全に抱き枕状態だ。


あれ、この状況まずいのでは…!?
あなた
あなた
う、うそく、寝ぼけてないで起きて!!
ウソク
ウソク
んん゙………
眠そうな目が私を捉えた。
ようやく意識が覚醒してきたみたいだ。
ウソク
ウソク
なんであなたがここに?
あなた
あなた
起こしに行ってって頼まれたの。そしたら、ウソクに引きずり込まれた
ウソク
ウソク
なんだそれ
ふ、と笑うとさらに私を抱き寄せすりすりしてきた。大型犬か!!?


待ってよ、確実にファンに呪われるよ私。
ウソク
ウソク
……ねえ、昨日ヒョンとアイス食べたの?
あなた
あなた
え?シノニオッパのこと? うん、ゴリゴリ君奢ってもらったよ
ウソク
ウソク
……2人で?
あなた
あなた
………?うん、そうだけど……
ウソク
ウソク
……ふーーん
あなた
あなた
あ、いたたた!!!折れる!!背骨が折れる!!!
何を思ったのか急に抱きしめる力が強くなった。これはもうハグではない、ただの鯖折りだ。なぜ私は朝からプロレス技をかけられてんだ。



ウソク
ウソク
……はあ………
あなた
あなた
……なんでため息つくのよ……
こっちが溜息をつきたい。
腰がもうバキバキな上に極限状態の腹へりだ。
ウソク
ウソク
……俺とは、俺とはアイス食べないの?
あなた
あなた
え、アイス?食べようよ一緒に
ウソク
ウソク
2人で??
あなた
あなた
??うん、食べよう


なんだ、アイス食べたかったのか。
言ってくれれは昨日オッパに全部奢ってもらったのに笑
ウソク
ウソク
ほんと?
あなた
あなた
ほんとだよ〜、ほら、ご飯食べに行こう
ウソク
ウソク
……うん
後ろからのそのそとついてくる姿は本当に大型犬だ。かわいい。

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