第14話

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2019/10/09 10:15
あなた
あなた
………喉が渇いた……


深夜3時。
喉の乾きで目が覚めた。


同じ宿舎で寝ているみんなを起こさないように、そーっとそーっとキッチンまで歩く。



抜き足差し足………



ウソク
ウソク
……ねえ
あなた
あなた
っっっっ!!!!!???
びっっくりした……!!
大声が出なかった私を褒めて欲しい…。


急に背後から巨人が出てくる気持ち、考えたことある??


あなた
あなた
びっくりした……やめてよ……
ウソク
ウソク
ごめんごめん。水でしょ?はい。
あなた
あなた
あ、ありがと…


どうやらウソクも喉が渇いて起きてきたらしい。
少し寝癖のついた頭が可愛らしい。


ウソク
ウソク
ね、明日さ、俺と一緒に出かけない?
あなた
あなた
明日?いいけど……いいの?せっかくのオフなのに
ウソク
ウソク
あなたと出かけたいから誘ってるのに………
あなた
あなた
え、あ、ごめん


どうやら私はこの手のことには色々鈍感なようだ。おかしいなー数多ある乙女ゲームの制覇者のはずなのになー。



ウソク
ウソク
新作の黒糖タピオカのお店が出るんだって。
あなた
あなた
あはは、ウソクはホントに黒糖タピオカ好きだね?
ウソク
ウソク
うん


この大きな体で、そんなことをいうものだから、ギャップ萌えを感じてしまう。



あれ、でも……もしかして……



あなた
あなた
もしかして…2人?
ウソク
ウソク
うん。嫌?
あなた
あなた
嫌じゃない!!
ウソク
ウソク
お、おお



なんで食い気味に返事をしてしまったんだろう…。



ああ、でも、これって








いわゆるデート…みたいなものですよね……?

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