第13話

第拾弐話
3,743
2022/03/18 15:01
PM.0:50



キーンコーンカーンコーンと学校ならではのチャイムの音が校舎内に響き渡る。
相澤消太
今日のヒーロー基礎学だが...
俺とオールマイト、そしてもう一人の
三人体制で見ることになった
瀬呂範太
ハーイ!
なにするんですか!?
相澤消太
災害水難なんでもござれ
人命救助レスキュー訓練だ!!
相澤先生がそう言うと教室中がざわめく。



だが「おい、まだ途中」の一言だけで一斉に静まり返った。



救助訓練...か。



人を助けるのなら慣れてるケド、あの頃・・・とは状況も違うからな...



ていうかヤバい、体が重い...



私そんなにお昼ご飯食べたっけな。
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
飯田天哉
バスの席順でスムーズにいくよう、
番号順に二列で並ぼう!!!
バスに乗る前、飯田くんがそう言ったが思っていたバスの構造とは違い、ガッカリしていた。



私の隣は爆豪くんでずっと真顔、バスに揺られているとなんだか眠くなってきていつの間にか夢の中へ入っていた。



爆豪くんの肩にもたれかかっているとも知らずに。





ーーー



ーー



不死川玄弥
あなたさん、まだ俺のこと忘れられてないんですか?
あなた

え...玄弥、くん、?

不死川玄弥
早く俺の事なんて忘れて新しい人見つけてくださいよ
あなた

無理だよ...だって私、玄弥くんのことがずっとッ

不死川玄弥
駄目です!!!
話を遮られる。



普段穏やかな玄弥くんから出るとは思われないほど大きな声で言われ、ビクッと体が反応する。
不死川玄弥
あなたさんが新しい人見つけないと、
俺、成仏できないんですよ?
あなた

しなくていいよ...ずっと、傍にいてよ...

ツーと頬に一筋の涙が流れる。



すると玄弥くんの手が頬に触れた。
不死川玄弥
泣かないでくださいよ
と、悲しげな顔で微笑みながら優しく涙を拭う。
不死川玄弥
それじゃ、俺はもう行きますね
クルッと向きを変えて私を背を向ける。



「早く、僕のこと忘れてくださいね。」とだけ言い残して玄弥くんはなにか黒いモヤの中へと消えていった。





ーーー



ーー



爆豪勝己
おい、着いたぞ、起きろ
ムニッと頬に人肌を感じた。



「ん、」と声を漏らしながら目を覚ますと爆豪くんが私の頬をつねっていた。
あなた

いひゃいよ(痛いよ)

爆豪勝己
みんな降りたぞ、はよしろ
あなた

あ、ごめ...

爆豪勝己
涙拭いとけよ
そう言ってバスから降りていった。
あなた

え、涙?

頬に触れると濡れていた。



変に思われちゃったかな、笑



君といると...いっつも涙流しちゃってるね。



夢見て泣くなんて...ホントに駄目だな...



早く行こう、と思い立ち上がるとフラッとよろめいた。



が、それは一瞬で何も無かったので思い込みだと思いみんなの元へと急いだ。

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