第4話

第参話
4,508
2022/03/18 14:19
今から"個性把握テスト"と言うものをやるらしい。



簡単に言えば"個性"を使って体力テストをするようなもの。



試しに爆豪くんという人が”個性”を使ってソフトボール投げをすると705.2mだった。



ちなみに消太さんが言うには最下位は"除籍処分"らしい。



最下位にならなければいい。



"個性"と"呼吸"を使えば最下位になることはそうそうない。



そう言えば、あの爆豪くんって子、何処どこかで見たことある気がする...





何処だっけ?
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼



〖第一種目 : 50m走〗





クラウチングスタートをする為、手を地面につける。



肺に溜まっている空気を外へと押し出す。



機械が「ヨーイ...」と音を発するのと共に腰を上に持ち上げた。
あなた

雷の呼吸 壱ノ型 霹靂一閃

STARTスタート」と音を発した瞬間、瞬きもできない合間に私はゴールした。



機械は「0.14秒」と答えた。



「0.14秒?!!?速すぎねぇか?!」という驚きの声が飛び交う。



今の私の雷の呼吸は雷そのものと言っても過言ではない。



しかし、"前世"と比較ひかくして"呼吸"の精度はかなり落ちている。



ので、その分を今世の"個性"「雷」で威力を補っている。
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼



それから、握力、立ち幅跳び、反復横跳びが終わり、第五種目のボール投げに移った。



そして緑谷くんという男の子の番。





あ、あの子も見た事ある...えっと、何処どこでだっけ...





と考えているとふと思い出した。



経泥事件の時のことを。





あッ!そうだ!





爆豪くんは経泥に捕まってた金髪の男の子で緑谷くんは助けに出ていった緑髪の男の子だ。





そう考えている内に、なんだか凄い展開になっていた。
相澤消太
どういうつもりでも、周りはそうせざるを得なくなるって話だ
昔、暑苦しいヒーロー・・・・・・・・が大災害から一人で千人以上を
救い出すという伝説を作った
相澤消太
同じ蛮勇ばんゆうでも...
おまえのは一人を助けて木偶でくぼうになるだけ
相澤消太
緑谷出久、おまえの”力”じゃ
ヒーローにはなれないよ
消太さんが緑谷くんの"個性"を消しながら言った。





ドライアイ、大丈夫なのかな?





そしてこの会話は皆には聞こえなかったらしい。



距離的に並の聴力・・・・じゃ聞こえない、か...
相澤消太
”個性”は戻した...
ボール投げは二回だ、とっとと済ませな
緑谷くんは円に戻りブツブツと何かを言い始めた。
緑谷出久
力の調整...僕にはまだ出来ない...!
この一投で「出来る可能性」に懸けるのか?
オールマイトも言っていたのに?
一朝一夕にはいかないって...!ダメだ...ダメだ((ブツブツ…
緑谷くんは更に小さい声でブツブツと続けた。

そして投げる体制に入る。
緑谷出久
まだ...
緑谷出久
まだだ!!!
緑谷出久
まだ!!!!!
緑谷出久
最大限で...最小限に...
緑谷出久
今ッッッ!!!
緑谷くんはボールから指を離す瞬間、指先に力を込めてボールを投げた。

プリ小説オーディオドラマ