~義勇目線~
明くる朝。
目が覚めると、
あなたはすでに朝餉を
食卓に並べていた。
大根の味噌汁から、湯気が立っている。
酒を飲んだ翌朝は、胃に優しいこれだ。
あなたの心づかいがしみる…。
俺はやはり、幸せだ…。
もちろんだ。
いじらしく愛しいあなたを前に
どうしてもがまんできなかったんだ俺は…。
声を抑えて恥じらうあなたを
後ろから動けなくして、
妙な興奮があった…。
あなたもなのか…/////
ならば…
なるほど…。
それもそうだな。
俺だって、あなたの顔は
ずっと見ていたい。
かわいい俺のあなた。
だが、後ろからの密着感も悪くなかった。
あなたがしてくれるのもいいし…/////
悩ましい。
贅沢な悩みか?
宇髄に教わった“技”も
まだあまり試してないしな。
あなたを一晩中、めちゃくちゃに
よがらせたいものだ…/////
舌のもつれたあなたが
顔を真っ赤にしていると、
スッ…
襖が開いて、炭治郎が入ってきた。
なぜ、炭治郎が顔を赤らめる。
まさかあなたを
好きになったわけじゃないだろうな?
炭治郎は、味噌汁をすすりながら
俺とあなたの顔を
ちらちらと見ている。
あなたは、顔を両手で覆い
部屋から出て行ってしまった。
炭治郎を見送ると、
あなたを探した。
あなたは、寝室でうずくまっていた。
そうだ。
あなたは本来は控えめな女性だ。
俺の前だけだというのに。
全てをさらけ出してくれるのは。
まだ18の娘だというのに
恥ずかしい思いをさせてしまった…。
あなたの小さな肩を
そっと抱きすくめた。
あなたは顔を伏せったまま、
俺の胸にトン…と寄りかかった。
泣いている…。
あなたから返事はなかった。
だが任務の時間なので、
後ろ髪を引かれながらも、
家を出るしかなかった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!