第20話

会えなくなる…
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2021/06/27 08:29
宇髄から授かった技を
さっそく試したい…と思っていたが、
あなた
ごめんなさい…
あの日なんです…
義勇さん
義勇さん
そうか
ゆっくり休むといい
しんどかったら無理はするなよ
あなた
ありがとうございます
義勇さん
月に1度女性に訪れる、
月のものがある日だった。

あなたの体が一番大事だからな。
終わるまではゆっくりしてほしい。


そして1週間…。
交われぬままに、任務が…。
義勇さん
義勇さん
すまない、
明日からしばらく留守にする
義勇さん
義勇さん
遠いところで
鬼の目撃情報が入ってな

泊まりがけの任務になる
あなた
どうぞご無事で
戻ってきてくださいね
結婚して以来、
初めて3日以上離れるのだ。

俺は、あなたの顔を見ず
ガマンできるだろうか。

それに留守が心配でたまらない…。


不死川とかが夜這いしないだろうか!?

いや、人間ならまだいい。
もし鬼が来たら!?
義勇さん
義勇さん
甘露寺に…
泊まりにきてもらおう
あなた
蜜璃ちゃん!?
義勇さん
義勇さん
甘露寺も任務はあるだろうが
夜は来られるだろう
あなた
それなら私も安心です
鬼…
その言葉に、胸がカッとなった。

あなたを失ったら
俺は今度こそ立ち直れないだろう。

錆兎…。

あなたを見守っていてくれよ。
義勇さん
義勇さん
あなた…
おいで…
あなた
はい…
義勇さん
義勇さん
ああ…
離れたくない…
あなた
義勇さん
どうぞお気をつけて…
出発の時間まで、
ただただあなたを、腕の中に
抱きしめていた。

一人じゃない、
守るものがあることが、
俺を強くも弱くもさせるのだ…。





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