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第12話

二度目なら
78
2020/03/10 13:15
あーずー
本当にねぇ。なんで、あそこで聞けないかな
一週間がたった今でも痛いところをついてくるふたり。
ケラケラ笑うぶんちゃんの肩を、力いっぱいたたく。
私
本当うるさい、バカ!もう知らない。ぶんちゃんにはもうなにも言わないからっ
ぶんちゃん
冗談だって。高校入ったらまた会えるもんな
いじけるあたしの頭を、ぶんちゃんがポンポンと軽くたたいた。
私
……うん。そうだよね
やっぱり、もう高校に入るまで秋山さんには会えないよね。その頃にはあたしのことなんか忘れてるだろうな……。
自分の席に座り、頬づえをつく。
気温は低いけれど、太陽の日差しが心地いい。
〝またね〟
笑顔で手を振る秋山さんが、この一週間ずっと、頭から離れない。グラウンドで走りまわる下級生を眺めながら、小さくため息をついた。

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