そうと決まればやる場所やご飯みんなが一斉に
スマホとにらめっこして探してる
茶番も入りながら場所も決めてワクワクしながらみんなは仕事へ向かった
今現在、楽屋で私一人
龍友くんが1時間後に戻ってくるんだけど
2時間ぐらい1人で待てるから待っていたんだけど
やっぱり
私は自分で歩くことを諦めたくなかった
これから先もっと諦めること増えるし失うものも大きい
だから今残されたわずかなものでも大切にしていきたい
楽屋につけてもらった手すりを握って立とうとした
やっぱり支えをなしに立つことは難しく転んでしまった
裕太くんが来てくれた時より進んでいるのが自分でわかった
自分で起き上がることも出来ない
誰かがいる訳でもない
助けを呼ぶための携帯も机の上
誰かが来てくれるまで私はこの体制のままなんだ……
その時
コンコン
誰かが来た
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!