第28話

鬼退治
264
2021/12/09 07:00
私はずっと腕を探していた。
数百年前、私は腕を失った。
あの時、炭治郎と共に竈門家へと行った時、私はもう腕の封印が解かれる前だと気づいた。
再封印をしようにも封印は私本体の方にされてある。だから私から封印することはできない。
ならば、逆に利用しよう。
一度腕の封印を解き、そして、完全体となった私を、誰かに再封印させればいい。
しかし、だれにさせる?
そう、これはもう炭治郎に任せるしかないのだ。
私があの時のように、「妖刀 草早丸」で腕を切られた時のように…。
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炭治郎
炭治郎
「ヒノカミカグラ 円舞」!
攻撃は命中…しかし。
鈴鹿童子
鈴鹿童子
ふ、痛くも痒くもないな。
炭治郎
炭治郎
くそっ…。
炭治郎
炭治郎
まるで、攻撃手段を全て読まれているみたいだ…。
鈴鹿童子
鈴鹿童子
ほう、なかなか鋭いな。
鈴鹿童子
鈴鹿童子
お前の攻撃手段など、私の血気術「他心」によって手にとるように分かる。
炭治郎
炭治郎
チートすぎですよっ!
鈴鹿童子
鈴鹿童子
……
鈴鹿童子
鈴鹿童子
ところで炭治郎。
鈴鹿童子
鈴鹿童子
なかなか調子が出ないようですね、おにぎりはちゃんと食べましたか?
炭治郎
炭治郎
その心配はなんなんですか…!
???
炭治郎っ!
どこからか声がした。
その先には、無一郎が駆けつけて来た。
無一郎
無一郎
その笹の包み、もっとよく調べてみて。
炭治郎
炭治郎
え、えっと…。
炭治郎
炭治郎
あっ!
炭治郎
炭治郎
漬物がついてる!
無一郎
無一郎
それ以外。
炭治郎
炭治郎
それ以外で…。
炭治郎
炭治郎
あっ…笹が…。
なんと包みの笹は2枚重ねになっている。
炭治郎は一枚笹をめくる。すると…。
炭治郎
炭治郎
こ、これは…!
平たい鉄のかけらを見つけた。
それに鈴鹿童子の顔は青ざめる。
鈴鹿童子
鈴鹿童子
そ、それは…
鈴鹿童子
鈴鹿童子
「妖刀 草早丸」っ!!のかけら
そう、あの時鈴鹿童子の腕を斬り落としたあの刀だ。
鈴鹿童子
鈴鹿童子
なぜそんなもの…!
炭治郎
炭治郎
ど、どういうこと…?
無一郎
無一郎
なるほどね、どうやら鈴鹿さん、自分の相棒を罠にはめたみたい。
無一郎
無一郎
その刀のかけらで、鈴鹿さんの左腕を斬り落とせば、僕達の勝ち。
炭治郎
炭治郎
こんな小さなかけらでどうやって…。
無一郎
無一郎
あのヒノカミカグラの炎に紛れさせたら奇襲成功していたんじゃないかな。
炭治郎
炭治郎
あっ…。
鈴鹿童子
鈴鹿童子
…まったく、私の作戦が台無しです。帰ったらきつい修行が必要ですね。
鈴鹿童子
鈴鹿童子
……
鈴鹿童子
鈴鹿童子
…なるほど、本体に裏切られたか。
鈴鹿童子
鈴鹿童子
まあいい、ならば我が大嶽鈴鹿を支配しよう!
すると、鈴鹿童子の谷間から刀が伸び、それを抜き放つ。
鈴鹿童子
鈴鹿童子
容赦はせぬぞ。
鈴鹿童子は上弦をも超える気を放つ。
炭治郎
炭治郎
っ…。
無一郎
無一郎
大丈夫、僕も手伝うから。
無一郎
無一郎
倒そうとしなくていい、ただ、腕を切ることだけ考えて。
炭治郎
炭治郎
……大丈夫だよ、時透君。
炭治郎は立ち上がる。
炭治郎
炭治郎
優しい鈴鹿さんと、そうでない鈴鹿さんがいるだけ。
炭治郎
炭治郎
それだけでもう、決心はついたよ。
炭治郎の目の色が変わる。
炭治郎
炭治郎
俺は鬼殺隊隊士、竈門炭治郎!!
炭治郎
炭治郎
もう何度目かの鬼退治。今回も必ず、成功させてみせるっ!!

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