駆)アレ?1人?
貴)ぁ、う、うん!
駆はどうしたの?
駆)なんでした向いてんの?
貴)え、いや、その...
今顔を上げると
涙がこぼれてしまいそうで、
駆)あ!あの雲猫の形してる!!
貴)そんな訳、
駆)やっと顔上げた
顔を上げると優しい顔の
駆が私に微笑んでいた
貴)ッッ、
駆)何があったの?
貴)...あのね、
私はゆっくりと
さっきあった事を
駆に話はじめた
貴)で、逃げてきちゃったの...笑
駆)そんな事が、
貴)やっぱり彼女かな...
駆)それは、わかんねぇけど...
ってあなた...
貴)ごめ、(泣)
何でも聞いてくれる
駆の優しさに
堪えていた涙が溢れてしまった
駆)あんな奴、
貴)え、?
駆)俺ならお前を泣かせない
貴)ッッ、
駆)そんな苦しそうな顔
俺はさせない
ギュッ
貴)駆ッ、!
駆)俺にしろよ...
あぁ、きっと...
駆を好きになれたら
どんなに楽になるかな
多田くんを忘れて
駆を好きになれたら、
みんながハッピーになるのに
なのに、なのに...
貴)ごめん...
私は駆の腕の中から
出る事を、
多田くんを選んでしまう...
駆)どうして、!
なんでそんな辛い思い
してまでアイツを、!
貴)わかんない、
多田くんを忘れられたら
駆を好きになれたら
どんなに楽になるかも
わかってるのに、
駆なら確かに
私をこんなに泣かせないだろうし
胸を刺すような痛みを
感じさせるなんてことは
きっとさせない
貴)でも、私には
多田くんしかいないんだよね、
今の私は笑えてるだろうか
友達と話してる時の
あのキラキラした笑顔
あの日、合格発表の日
私だけに見せてくれた
あの、心を温めてくれる
大好きな笑顔が
貴)どうしようもなく
好きで、
忘れられないんだよね
駆)ッッ!...そっか、
そりゃ、!俺に勝ち目なんて
ないよな...!
貴)ごめんね...
駆)謝んなって、!
俺はあなたの笑顔が好きなんだから
幸せそうに笑うあなたが
大好きなんだよ
貴)駆、
駆)応援、するから
だから...幼なじみとして
あなたの隣にいてもいいか、?
貴)当たり前じゃん!
駆はずっとず〜っと、
私の大切な幼なじみだから!
駆)ありがとな、((ニコッ
貴)好きになってくれて
ありがとう
駆)...おう!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。