第4話

ー上からの水ー
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2020/06/01 13:00
貴)や、やめて、

((やめて?何言ってんの笑

((そうだよ
人殺しのくせに何がやめてだよ笑

罵声を浴びせられながら
お腹を中心に殴られたり蹴られたり
どこも2人に見えないような場所で

本人達はおもちゃで遊んでいるような
楽しんだ目をしていた

貴)い、いたぃ、

((うるさいな〜
こんくらいでぴーぴーいってんなよ

蓮)やめろよ

貴)え、、

蓮くんはいつも見ないふりをしていたのに
席をガタンと音を鳴らしたつと
みんなにそう言っていた

なんで、なんでなの、
1番憎んでるのは君なのに、

((蓮どうしたんだよ
こんなやつ庇って

((そうだよ!こいつ蓮くんの
お母さん殺したやつだよ?

((そうだ!蓮もやろうぜ!

蓮)俺はいい

そう言って教室を出ていった

((ほんと良い奴だよなぁ
お前ほんと最低だよな

((蓮の代わりに俺らが懲らしめないと笑

((それさんせ〜い!笑

そしてまた私を殴り始める
まだ見えない所なだけいい方なんだと思う
でも、何度も殴られてきたお腹は

紫色の痣が沢山できていて
治る前に新しくつけられていくから
何をしていてもずっと痛みがおってくる

貴)や、めて、

((あ、逃げた

私はやっとの思いでその場から逃げ出した
痛みで上手く走れず
少しよろつきながらもどこか、どこかに
隠れないと、そう思い走った

貴)こ、ここなら、

私がついたのはトイレだった
端っこの個室に入り鍵を閉めた

貴)ハァ、ハァ、、

大丈夫、なんてこんな所に
隠れたのが間違いだったのだ

((あれ〜?ひとつ閉まってるな〜

貴)ッッ、

((確かめてみよ〜

その瞬間、上から大量の水が
私に落ちてきた

((あ〜いなかったみた〜い

((ざ〜んねん笑笑

キーンコーンカーンコーン

((あ、チャイムなった行かなきゃ

女子たちがどこかへ行くと
私は個室のドアを開け
立ち入り禁止の屋上へと向かった

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