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第12話

far away1
雄英高校ヒーロー科、1年A組5番。

まっさらな男子制服・・・・に身を包み、オレは高校に向かう電車に乗っていた。

朝早いからか、電車はあまりこんでおらず
人の少ない車内でふう、と息をつく。

(…どんなクラスなんだろう)

この個性で、渡り合えるのだろうか。

こんな個性的な個性、ほかにないよな。


(なんで、こんな個性、に、)

ぼんやりと、昔のことを思い出していた。







小さい頃から何度も思った、中学生の時に封印したはずの言葉。

後ろ向きになるから、個性を恨んだって仕方がないから。

なんていう理由は後付けで、ほんとうは


『そんな個性の自分を惨めだと思いたくなかったから』だ。


羽を生やして飛ぶ子、大きな爪と牙を持つ子、水を作り出して操る子。

いいなあいいなあ、と友達の個性をみていつも羨んだ。

『私にもそんな個性でないかな』

毎日、目を輝かせながら口にした望みは、粉々に打ち砕かれた。


きらきらと輝いて見えた友達の個性が、急に禍々しいものに見えるようになった。

4歳のオレにはなかなかにキツイことだった。



「憧れのヒーローに、私はなれない」



そんな現実を突きつけられた。



結局は、長所でも短所でもある諦めの悪さで、
ヒーローになることを夢見るわけだけど。

〝私だけ〟こんな個性で、〝私だけ〟ヒーローを目指せないのが

ただひたすらに悔しかったのだ。