本日も相変わらず女子に
囲まれる彼。
話って
なんだろう。
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別に好きな人ができた
もう飽きた
お前面倒臭い。
マイナスな台詞ばかりが
頭の中を駆け回って
どうしようもなく
私を苦しめる。
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校内に放課後を知らせるチャイムが響く。
相変わらず囲まれてる。
入る隙はなくて
暫く連絡すら取ってないのに
今更私から何て声をかけたらいいの?。
貴方と同じように机に伏せる。
貴方の気持ちが知りたくて。
勿論机が答えをくれる訳では無い。
時間は過ぎて、彼が帰るまで
きっと女子は捌けないだろう。
きっとこんな状態で話をするなんて
無理なんだよ。
諦めかけて席を立つ。
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不意に腕を捕まれ体勢を崩す。
そう言って彼は私の手を引き
教室を出る。
女子たちの声がだんだん遠くなって
気づけば体育館に居た。
転がっていたバスケットボールに
長い腕を伸ばす彼。
スっと伸びた腕から放たれるボール
綺麗な弧を描いて
ゴールに吸い込まれていく。
-to be continued-
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。