第34話

#34 【 零れる涙 】
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2020/08/22 04:41































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空羽弥
空羽弥
…………俺さ……























彼の一言を聞くのが怖くて

































被せるように告げた。


































莉月
莉月
楽しそう……だね。
良かった。
ほら……あたし……心配してたから。
空羽弥くん、いつも1人で
机に伏せてたでしょう?。

お友達出来て良かった。
空羽弥
空羽弥
……は?そうじゃな…………
莉月
莉月
すごいね、他クラスからもお友達
集まってきちゃうんだもん!
ほんと……すごいね空羽弥……くんッ……

















あ……





















あれ……

























なんで……





















莉月
莉月
な……んで……だろッ……
おかし……いな。
嬉しいのに……ッ








































いつもそう。
いつも素直になれなくて……











口から零れる言葉と比例するように
幾度となく涙が溢れる






















近づいてくる彼の姿が
霞んでよく見えない

























不意に暖かいものが私を包んだ。
































空羽弥
空羽弥
もう黙れ。



























涙を流す私の目元を自身のブラウスの
袖でごしごしと擦り真っ直ぐ見詰めてくる




































莉月
莉月
怒った……?。
面倒臭くなった……?

…………ッ……嫌いに……
なった?。















言葉が詰まって上手く話せない。




























彼から言われるのが怖くて……




























自分から言葉にすれば























より苦しくなる。

































彼の抱きしめる腕に力が入る。










































空羽弥
空羽弥
聞けって!!




























やだ。


















聞きたくない。


































彼は力を緩めることなく
















抱き締めながら




























ゆっくりと話した



























私と彼との答え合わせ。










































-to be continued-

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