あなたside
あれから1週間が経った
「まだ悩んでるのかな。」
紫耀からのLINEは一切ない。
思い切って自分から話しかけてみた
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あとから知った話、
紫耀の前の彼女とは三ヶ月の交際だったらしい
その三ヶ月何かあったかって言われたら
特にデートにも行ってない
直接話すこともあんまりない。
そんな関係だったという。
それから関わりを大事にしたのかなぁって
思えば思うほど苦しくなる。
とにかくスッキリしたい。
…
それからまた日が流れ
紫耀からのLINEが来た
「…」
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分かりきったことだろう。
焦ってた。
紫耀が他の人に取られちゃうんじゃないかって
だって他に紫耀のこと好きな人知ってるんだもん。
その人は学校で1番って言っていいほど可愛くて
モテモテで。
その人が紫耀のこと好きって紫耀が知ったら…
そう思って告白した。
「笑笑」
私には笑うことしかできなかった。
涙すら出てこなかった。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!