次の日の朝
駅まで一緒に歩いた
「 行ってきます 」
「 早く帰るから 」
あなたはそう言って
学校に行ってしまった
ほんとに学校?
でも、ほんとに?
それでも一緒にいて、なんて
わたしには言えないから
いってらっしゃいって
笑顔で送り出した
もう、疲れちゃったよ
あなたはいつだって
すごく人気者で
わたしなんか、
何で付き合ってるのか
わからない
ずっとわからないまま
最初からずっと。
わたしが
初めてあなたを知ったときから
あなたは芸能人で
わたしはただの女の子で
偶然知り合って
偶然気が合って
なんとなく付き合い始めた
ほんとはずっと好きで
付き合えたときは
ただ、嬉しかった。
今まで知らなかったあなたが
いっぱいいっぱい見れた
いくらあなたを知っても
嫌いになることはなかった
すごく愛してた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。