第14話

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2019/02/26 22:49




全部話し終わったとこで
紫耀くんが口を開いた

「 自分的にはどうしたい? 」

わたしは―

答えようとすると
わたしの携帯が鳴った

れん。

紫耀くんと会ってることは知らないから
自然なタイミングで電話に出る

「 今から行くわ 」

少しだるそうに言う

またなんか嫌なことがあったんだろうな
すぐそう思った

そういう感情が
あなたは分かりやすいから

「 もし遅れたらごめん。
  適当になんかしといて 」

ツーツーと機械音が流れる

なんか少し寂しくて
ため息が出る

「 なんか分かるわ。
  機嫌悪いと冷たいもんな 」

紫耀くんが優しく言うから
わたしは泣きそうになる



2人で喫茶店を出て
あなたとの待ち合わせ場所まで行く

少し喋ると
じゃあまたって紫耀くんの後ろ姿。

いつまでもいつまでも
わたしはその背中を見つめてた

なんで紫耀くんじゃなかったんだろう

なんで廉なんだろう

心が叫んでた。

あんなに大好きだったのに

あんなに愛してたのに

今はもう
特別に見えたりしない

あなたと見てた世界
全然キラキラしてないよ



音楽プレーヤーで曲を聞き出して少しすると
わたしの視界に不機嫌そうなあなた

「 ただいま 」

しかめっ面のあなたのマフラーを巻き直しながら
おかえりって微笑んでみる

嬉しそうに笑うあなたを見て
わたしも少し気が楽になる

機嫌の悪いあなたと一緒にいると
ケンカにしかならないから

もう、全部分かっちゃう。




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