第23話

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2019/04/20 00:01





「 少しは落ち着いた? 」


1人じゃどうしようもなくて
どうしても誰かに話を聞いてほしくて

電話をかけると紫耀が
僕を家に招待してくれた

うん、ってとりあえず応える

ふと鏡に写った自分が
無様すぎて泣き笑い。

目なんて腫れてるし真っ赤だし
鼻もてっぺん赤くて
人生終わったような顔してた


何で振られたんだと思う?
紫耀に問い掛ける

「 分かんないの? 」

少し呆れ気味に言われて
なんか知ってるなら教えてと
必死に問い詰めた

紫耀はちょっと悩んでから
僕に話し始めた



昔はキラキラしてた

今は全部がありふれてる

ほんとに好きか分からない

何も伝わってこない

毎日不安で仕方ない

愛されてないと思う



話を聞いて
何度も胸が痛くなった

君に届いてなかった、
急にすごく悲しくなった。

今更後悔しても遅いと分かっていたけど
後悔することしか出来なかった



「 すっげー悩んでたよ。
  一昨日相談されたし 」

意外な事実にびっくりして
色々思い返した

そういえばあのとき―

思い当たる節がありすぎて
また泣きそうになった

それと、
紫耀が辛そうな顔で言った

「 廉は芸能人だから
  ずっと一緒にはいれない 」

「 人気者だから
  独り占めは出来ないし
  それがすごく切ない 」

「 普通の大学生だったら
  芸能人なんかじゃなくて
  普通の男の子だったら 」

でもわがままだよねって
泣きそうなの我慢して
痛いくらいの笑顔で言ってた


そんな話を聞いて
もう1回付き合おうなんて
簡単に言えなかった

応援してくれていたはずの仕事が原因で
そんなに悩んでいたなんて

頭の中が真っ白になった。



ずっと守るって

ずっとそばにいるって

約束したばっかりなのに

もう破っちゃった


君がいなきゃ
約束なんて意味がないよ




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