第5話

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2019/01/16 19:25




「 わたしも。 」

照れる君が可愛くて
もう1回キスして髪を撫でた

「 朝早かったから
  少し眠い。…れんくん 」

僕の腕を掴んで
ねぇって軽く引っ張るから
一緒に寝室に。

ふふって笑う君に
幸せ?って聞いてみた

「 すごくしあわせ 」


僕の部屋着を貸して着替えると
大っきくなったなー
ってダボダボの服を見て笑う

先にベッドに横になってた僕は
おいでって君を呼ぶ

君は自分で僕の腕を引き
あ、しっくりきたって
丁度いい位置で安定させた


腕枕をしてないほうの手を
いじりながら君は言う

廉の手好きだよって
ぎゅーって握る君


部屋に僕のお気に入りの
ラブソングが流れたときには
君はもう夢の中で。



今日の晩御飯はなにを食べようとか
明日はどこに行こうとか
目を閉じながら
考えていたはずだったのに
僕も寝ていたみたいで
気付いたら真っ暗だった

腕の中にいたはずの君も
いつの間にかいなくて
リビングからは物音といい匂い

楽しそうに鼻歌を
口ずさんでる声も聞こえた



リビングのドアを開けると
いい匂いが広がっていた。

君の得意料理のハンバーグ

サラダとスープも作ったらしい

まだ時間は早かったけど
仲良く喋りながら食べた

テレビでネタを披露する芸人に
笑う君を見ながら
将来のこととかを考えてみた

僕の理想は、クリア。

きっとしあわせなんだろうな。



食事が終わって
君はまたキッチンへ

後片付けとかしちゃってて
その姿にもときめく。

僕はもう、君でいっぱいだ。

構って欲しくて少し近付いてみても
今片付け集中してるから

そうあしらわれたから
テレビに集中することにした

でもこういうときに限って
面白い番組やってないんだよな

ほら、

君の出す音しか
僕の耳には届かない

また君が僕に溢れる。




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