夢の国に着いて君はまず
宇宙の中を走るジェットコースターを選んだ
中はすごく綺麗で君が好きそうだったけど
僕は速さに負けて息が出来なかった
情けねーと
自分を笑っておいた。
「 次はここ 」
君がパンフレットを見て指差したのは
黄色いクマさんのハチミツハウス
「 お腹が可愛いよな。
なんか癒される! 」
テンション上がりっぱなしの君は
小さい子どもみたいにはしゃいでる
壷に乗ってるときも
やばいハチミツの匂いする
やばいちょー楽しいと
゙やばい゙を連呼していた
今日1番の口癖だなと思った
色んなアトラクションに乗って
いつの間にか夜になっていた
夜ご飯を海賊が横を通るレストランで食べて
お土産を買いに行った
君は幸せそうに
かごに入りきらないくらいの人形を買うと言った
僕は君からかごを取って
レジに持って行く
「 え、自分で買うから 」
戸惑う君に僕は言う
これは僕からのお土産だから
君は他の物を買ったらいいよ
僕に対して罪悪感でいっぱいそうな君に
僕は笑顔で言ったんだ
あとでお礼いっぱいしてもらうし遠慮すんな
君が笑った。
荷物になるから全部郵送してもらうことにして
僕たちはパレードを見た
手をつないで
やっぱ寒いなーなんて言いながら
君の横顔を見ていると
好きが増す気がする
光りに照らされて
いつもより綺麗に見えた
また2人で来たいな、夢の国
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。