第37話

成人式が出来なくて…
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2019/08/18 13:45
のぞみ「結局、私もあすかちゃんも野村サナさんも成人式出来なかったね……。」

あすか「そうだね……。でも野村サナさんの命を救えたし、白血病も早く見つけたお陰で良くなって来てるって。」

のぞみ「そうなんだ。じゃあ、良かったのかな。」

あすか「うん。私、15歳から翔北にいるけど、特別な日はほとんどここで仕事してたんだよね。それに命のほうが優先だもん。」

のぞみ「そうなんだ…。確かに私も命のほうが優先って仕事してる。」


すると向こうから三井先生が走ってきた。

三井「あすか先生、のぞみ先生。野村サナさんが明日から1ヶ月一時退院する。でね、これから成人式するからカンファレンス室に来て。」

あすか「え…。そうなんですね。でもなんで?」

三井「野村サナさんが成人式やりたかったな。って言ったの!で、助けてくれた二人と成人式がやりたいって。」

のぞみ「そうですか。じゃあ……。」

三井「女子ロッカーに白石と冴島いるから。ちゃんとした振袖は無理だったけど…。」

あすか「全然大丈夫です。成人式の場を設けてくれただけで。」

のぞみ「そうですよ。ありがとうございます。」


そしてあすかとのぞみは女子ロッカーに向かった。
そして無事に成人式をすることが出来た。

橘「でも、藤川と冴島の結婚式も藍沢と白石の結婚式も翔北でやって、まさかあすか先生とのぞみ先生の成人式まで翔北ですることになるとは思わなかったよ。……あすか先生、のぞみ先生、成人おめでとう。」

皆「おめでとうございます。」

あすか「ありがとうございます。」

のぞみ「ありがとうございます。」


そして野村サナさんは一時退院していった。
それから1週間後。

ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン

あすか「ねえ、なんで…どうしてなの……」

のぞみ「まだ、1週間だよ……なんで……」

二人は代わる代わる、一生懸命心マを続けた。

藍沢「なんでこうなったんだ?」

藤川「なんで心停止するんだよ…。」

あすか「心筋症……。」

のぞみ「おそらく、ガン細胞が心臓に……」

藍沢「とにかく助けよう。」


とそのときだった。

雪村「藍沢先生、白石先生が……」

藍沢「どうした?」

雪村「白石先生が破水して陣痛が来てるそうなんです……」

藍沢「じゃあ迎えに行ってくる。」

雪村「それが救急車で来ます。破水後出血が止まらないそうです。救急車に緋山先生が乗ってるそうです。」

藍沢「分かった。俺は救急車のほうに行く。藤川は野村サナさんの治療を。」

藤川「分かった。」


そして野村サナさんの治療はあすか先生、のぞみ先生、藤川先生。
藍沢先生は緋山先生と白石先生の治療をした。


だが、野村サナさんの死亡確認がされた。


そのため、あすか先生ものぞみ先生も落ち込んで泣いていた。

藤川先生は落ち込む暇がなく、冴島さんから陣痛かもしれないと連絡があり迎えに行っている。
そのため三井先生は処置室と分娩室とを往復し準備をしている。
橘先生はあすか先生とのぞみ先生を仮眠室で休ませることにした。

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