橘「藍沢、あすか先生、緋山から電話で聞いた。オペ室開けてる。」
三井「でも、歓迎会の最中に異変に気がつくなんてね。あすか先生が患者を呼んでるみたいね。」
あすか「……なんか、すみません……。」
藍沢「あすか。やっぱり肝硬変が悪化して肝がんになってた。」
あすか「やっぱり。」
藍沢「でも肝がんになって初期発見だから転移はない。」
あすか「オペ室でガンのあるところだけ取り除きます。あとは、禁酒と抗がん剤で様子を見ます。」
橘「分かった。」
三井「でも、冴島と雪村も歓迎会よね?」
冴島「大丈夫です。」
あすか「お姉ちゃん、藤川先生、緋山先生、雪村さん、横峯先生、名取先生。」
緋山「白石と灰谷は恒夫に預けてきた。」
藤川「この患者、みんなで助けよう。」
雪村「私、すぐ採血してこの患者と同じ血液型、輸血持ってきます。」
あすか「お願いします。」
そしてオペが始まり、患者の命を救うことが出来た。
気がつくと日が開けていた。
あすか「はーー、疲れた。」
横峯「あすか、お疲れ様。」
あすか「お疲れ様。」
雪村「もう朝ですね。」
あすか「そうですね。なんか私のために歓迎会やってくれてたのに、申し訳ない……。」
白石「おはよう。」
灰谷「おはようございます。」
あすか「白石先生、灰谷先生。おはようございます。酔い覚めたんですね。」
白石「え?」
灰谷「そういえば、いつあすか先生の歓迎会終わったの?」
緋山「終わってないよ?……ただ、めぐり愛で急変した患者いてさ、主役不在になったから自然消滅みたいな?」
白石「そうだったんだ…。」
藤川「結局、あすかちゃん少ししかいれなかったからさ、今日はあすかちゃんの家で二次会しよ~。」
冴島「ちょっと待って下さい。藤川先生、今日夜勤ですけど。」
藤川「あ…。そうだ、今日藍沢と灰谷と俺で夜勤だった……。」
緋山「ドンマイ。………そういえば、名取があすか先生ともっとお話したかった。って言ってたよ?」
あすか「そうなんですか?そういえば、バタバタで一言もお話してなかった……。」
三井「みんな、お疲れ様。…あ、白石、灰谷おはよう。」
白石「おはようございます。」
灰谷「おはようございます。」
橘「あの患者、どうなった?」
あすか「助かりました。今、ICUにいます。」
橘「そうか、そうか。」
三井「あすか先生、翔北に来てからほとんどぶっ通しで4日目よね?大丈夫?」
あすか「は、はい。なんとか……。」
白石「あすか先生、全然寝てないよね?仮眠室で少し休んできて?」
あすか「はい。」
あすかは仮眠室に行き、久しぶりに眠りについた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!