次の瞬間、激しく揺れ立っていることが出来なかった。
森本「白石、危ない。」
そう森本先生が言った時、白石先生は誰かに突き飛ばされた。
…ガラガラガラ…
黒田「白石、大丈夫か?」
白石「はい。大丈夫です。……今誰かに押されたような…。」
森本「白石、スタッフの安否確認して。」
白石「分かりました。藍沢先生、緋山先生、冴島さん、藤川先生、横峯先生、灰谷先生、名取先生、雪村さん、新海先生。聞こえてたら応答下さい。」
藍沢「藍沢、新海、冴島は無事だ。」
緋山「緋山、名取も無事。」
灰谷「灰谷、雪村も怪我ありません。」
藤川「大丈夫だ。」
横峯「………。」
白石「横峯先生?横峯先生?聞こえてたら応答下さい。」
横峯「………。」
雪村「…横峯先生も大丈夫そうです。ただトランシーバーが今の地震で壊れました。」
白石「そうなの?…良かった。」
橘「白石、大丈夫だったか?」
白石「はい。スタッフ全員無事が確認できましたが、横峯先生のトランシーバーが今の地震で故障しました。」
橘「そうか…。」
藍沢「白石…。」
白石「どうしたの?藍沢先生。」
藍沢「今ので道が塞がれた。」
新海「藍沢、あそこの患者痙攣し始めた。」
藍沢「ああ。今行く。」
白石「レスキューに伝えとく。」
藍沢「頼んだ。」
灰谷「白石先生…」
白石「どうした?」
灰谷「こっちも救助用の道が塞がれて…」
白石「灰谷先生のところも……。急変しそうな人いる?」
灰谷「今のところは大丈夫そうです。」
白石「分かった。なるべく早めにレスキューに頼むけど、藍沢先生達の方優先にする。」
灰谷「分かりました。」
緋山「白石…。」
白石「何?」
緋山「黄色タグで妊婦、今破水して…」
名取「今の地震で瓦礫が崩落してライト使えなくなりました…。」
白石「え…。大丈夫なの?」
緋山「道も塞がれてるからな…。」
白石「緋山先生達の方もか……。」
緋山「とりあえず、非常用ライトで何とかする。」
白石「うん。レスキューにも知らせとく。」
緋山「ありがとう。」
藍沢「冴島、メスとドリルくれ。」
冴島「はい…。…うっっ…。」
藍沢「どうした?」
冴島「すみません……。さっき私の背中に瓦礫が……。で、でも大丈夫です…。」
新海「冴島さん、無理してますね…。ちょっと診ますよ……。」
冴島「は、はい…。」
藍沢「新海、どうだ?」
新海「骨は折れてなさそうだけど、もしかしたらここ、内出血してるから内臓損傷してるかも……。」
藍沢「分かった。……白石~。」
白石「何?藍沢先生。」
藍沢「冴島がさっき瓦礫が崩落したとき背中に当たったらしい。新海が診たところ骨折はなさそうだが、背中に内出血があって内臓損傷してる可能性がある。」
白石「分かった。…今レスキューそっちに向かったからもうすぐ出られる。…藤川先生にも連絡しておく。」
藍沢「その方がいいな。宜しく。」
白石「藤川先生?」
藤川「白石、なんだ?」
白石「冴島さん、さっきの崩落で瓦礫が背中に落ちてきたらしいの…。新海先生は骨折はしてなさそうって言ってたけど背中に内出血あるからおそらく内臓損傷してるかもって。」
藤川「分かった。とりあえずこっち終わってからな…」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。