白石「父から聞いてはいたけど。」
あすか「のぞみちゃん、起きてよ?」
白石「のぞみ…。」
するとのぞみの手が少し動いた……気がした。
すぐにみんなを呼んだ。
藍沢「よし、大丈夫だ。」
白石「泣」
あすか「白石先生泣かないで…。」
緋山「良かった。」
藤川「麻痺もなさそうだ。」
橘「白石、あすか先生良かったな。………そういえば…。」
冴島「なんですか、橘先生。」
橘「実は……冴島あすか、白石のぞみを翔北救命センターのフライトドクターと認め、ここに証する。」
横峯「でも、あすか先生は15歳からここに……。」
三井「実はね、翔陽大学からあすか先生は18歳から正式にって言われてたのよ……。」
灰谷「そうだったんだ……。」
名取「でもサヴァン症候群ある人ってどうなんだろ?」
あすか「障害があってもなくても、患者を救うのは変わらないと思いますが……。私だって虹彩異色症で透視出来ますしね…。」
のぞみ「あすかちゃん、オッドアイなの?バイアイなの?っていうか透視出来るの?」
あすか「私、特殊だから右目はオッドアイで左目はバイアイなんだよ。…そうなの。CTとかMRIみたいに見れるんだよ。」
のぞみ「え?凄いね。」
それからのぞみは一生懸命リハビリをして、今日から翔北で働く。
ちなみに家は、あすかと一緒に白石先生が前に住んでいた家にいます。
のぞみ「おはようございます。」
あすか「おはようございます。」
緋山「おはよう。のぞみ先生、今日から宜しくね。」
のぞみ「は、はい。」
藤川「そういえば、のぞみちゃんの名前の漢字、未来って書くんだね。」
冴島「ちょっと…。もうごめんなさいね。藤川先生…。」
藤川「だって未来がのぞみだよ?」
あすか「藤川先生、私の時も…。」
冴島「ほんと、ごめん。」
のぞみ「大丈夫です。」
あすか「じゃあ、案内するね。」
のぞみ「うん、お願い。………そういえば、あすかちゃんにお姉ちゃんいるって言ってたけど今、どこにいるの?」
あすか「さっきの藤川はるかって看護師が私のお姉ちゃんだよ。」
のぞみ「そうなの?」
あすか「うん。」
新海「あすか先生、脳ヘルニアだった患者のことでちょっと……。…あっ。」
あすか「はい。あ、脳外科の新海先生。」
のぞみ「白石のぞみです。今日から宜しくお願いします。」
新海「脳外科の新海です。…白石?もしかして白石先生の妹さん?」
のぞみ「はい。」
あすか「のぞみちゃんも行こう。いいですか?」
新海「是非。」
のぞみ「は、はい。」
新海先生とあすか、のぞみは脳外科に行った。
新海「最近、ろれつが…。」
あすか「うーん……。ここに少しだけ……。」
のぞみ「くも膜下出血になりかけてる。」
新海「え?なんで、分かるの?」
藍沢「さすがだな。ダブル首席コンビ。」
新海「藍沢。」
藍沢「のぞみはサヴァン症候群であすかは虹彩異色症で俺たちには見えないところまで見えてるようだ。」
新海「そうなのか?」
あすか「オペしたほうが……。」
のぞみ「私もそう思います。」
藍沢「じゃあ、オペ室手配してすぐオペだ。」
あすかとのぞみの発見が早く、すぐに処置、治療をしたおかげで患者は麻痺が出ることがなく、今はHCUにいる。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!