あすか「イタタタタ……。」
??「あすか先生、大丈夫ですか?……ちょっと足見ますね。」
あすか「あ、森本先生。」
森本「あー…。右足首、骨折してるね。」
あすか「やっぱり……。」
森本「ヘリは?」
あすか「現場に着いて着陸するとき、強風にあおられてバランスを崩して墜落しました……。」
森本「そうなの?……じゃあ…。」
あすか「第1に、20代女性を翔北に救急車で搬送します。」
森本「じゃあ、俺も乗る。……あすか先生、その足じゃ、この患者救急車に乗せられないだろ。」
あすか「す、すみません…。」
そして翔北についた。
あすか「赤坂華花さん、22歳女性。現場で心停止しましたが、戻りました。」
森本「移すよ。1、2、3。」
藍沢「森本先生?どうして?」
森本「あすか先生、右足首折れてる。」
橘「え?怪我してないんじゃなかったのか?」
三井「とりあえず、藤川。あすか先生の処置して。」
藤川「分かりました。」
あすか「すみません……。」
藤川「大丈夫だよ。」
横峯「私、処置室まで肩貸すよ。」
あすか「ありがとう。」
雪村「私も。……藤川先生のフォローに入ります。」
あすか「ごめんなさい。」
藤川「雪村、助かる。」
藤川「整復してみるから、かなり痛いよ?」
あすか「徒手整復ですよね。……は、はい…。」
藤川「じゃあ、行くよ。」
あすか「い、痛い……。」
藤川「終わったよ。」
白石「あすか先生、大丈夫?」
あすか「まあ、なんとか…。」
冴島「あすか!」
緋山「あすか先生、骨折してたんだって?」
あすか「お姉ちゃん、緋山先生。ご迷惑、ご心配おかけしました。」
藤川「あとは、ギプスして安静にしてね。治るまで内勤だけだからね。」
あすか「は、はい…。」
灰谷「僕の時みないにヘリ墜落したから、怖かった……。」
白石「大丈夫よ。あすか先生、私の時より酷いけど、パイロットを早くしてって急かしてないし、急な強風なら対処のしようがない。……でも、良かった。スタッフも患者も、誰も死なずにすんだ。」
あすか「みんな、生きてて良かった。……さあ、仕事しないと…。」
横峯「私、代わりにやるよ。」
あすか「いいよ、大丈夫。」
藍沢「無理はするなよ。」
あすか「はい。」
雪村「痛み出てきたら痛み止めの飲み薬と注射しますね。」
あすか「うん、ありがとう。」
灰谷「必要な物あれば、言ってくれれば取ってくるから。」
あすか「灰谷先生もありがとう。」
あすかは、みんなに迷惑や心配をかけちゃったけど、またドクターヘリ乗れるようになるまで、仕事もリハビリも一生懸命頑張ろうと思った。
こうして大変な長い長い1日が終わりました。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。