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第2話

1.緊急事態
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2021/01/11 01:35
(なまえ)
あなた
…病院?
目を覚ますと、病院のふかふかベットの上。
頭には包帯がぐるぐる巻きになっている。
私はここに来た理由を必死に思い出そうと記憶を探るが、まったく思い出せない。
すると、ドアが開いて、看護師さんが入ってきた。
看護師
看護師
あなたの名字さ……
!?!?
看護師
看護師
おっ…起きたっ…!?
き、緊急事態!緊急事態ー!!
(なまえ)
あなた
……?
(うるさい…)
そのあとお医者さんが入ってきて、私に質問したり、私を点検したりしていった。
私は、助かったらしい。
看護師
看護師
…あ、紹介が遅れてました!
私は、あなたさんの担当の看護師です!これからよろしくね
(なまえ)
あなた
…よろしく、お願いします…?
看護師さんはにっこり笑って、私の側に座ってくれていた。





…私は…“生きてる”?生きてる…
生きるってなんだろ




入院生活一週間ーー実際には何ヶ月も入院してたらしいがーー、私はずっとそんな事を考えていた_____。




ある日のこと。
看護師
看護師
あなたの名字さん…。
貴方は、事故が起きた約三年前までの記憶しかありません。
(なまえ)
あなた
…?どういう事ですか?
看護師
看護師
…貴方は今、いくつですか?
(なまえ)
あなた
12歳…六年生、です、…
看護師
看護師
……貴方は、今、15歳。今年高校生になったけど、高校に入って少し経ってから、事故で数ヶ月眠っていた。
そしてその影響で、中学生に入る前からの記憶を全て無くした。
(なまえ)
あなた
…え…
私は今…高校生?いや、まだ、小学六年生のはず…
…その時、ふと窓に目をやると、

伸びた背丈
大人っぽくなった顔
短くなっている髪

そこには、私の知っている自分とは違う自分があった
(なまえ)
あなた
私…私は…
看護師
看護師
まだ受け入れられないのは分かるから、無理に理解しようとしないで良いのよ。
ゆっくり分かっていこうね。
(なまえ)
あなた
……はい
どうやら私は、事故で記憶を失ってしまったようです

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