第100話

97.
676
2021/05/17 11:00



































次、私が目を覚ましたのは。































温かい蝶屋敷の布団の中だった。







































あ、そっか…、





















隠の人に背負ってもらってる時に寝ちゃったんだ…。










































そういや、あの戦いは終わったな…、



























…もうこの世に、鬼なんか存在しないのか…。






















…こうなったら、鬼殺隊は解散なのだろうか。




























…私はこれから、何をしていけばいいのだろうか。




































…皆とは、実弥さんとは_





































もう、これで終わりなのだろうか。






































藤宮あなた
そんなの、嫌、だな…


























.




















不死川実弥
不死川実弥
何が嫌なんだァ?
藤宮あなた
実弥さん…!?
不死川実弥
不死川実弥
よォ。
今御館様にご挨拶を済ませてきたんだァ
不死川実弥
不死川実弥
…鬼殺隊は、これで終わりだってよォ。
藤宮あなた
…!!!
不死川実弥
不死川実弥
…お前とも、これでお別れだなァ…
藤宮あなた
ぇ…、









































実弥さんとも、これで終わり……、?





































藤宮あなた
…い……で…
不死川実弥
不死川実弥
藤宮あなた
そんなの…ッッ、嫌です……ッッ
不死川実弥
不死川実弥
……、!
藤宮あなた
…寂しい、です…、
不死川実弥
不死川実弥
………、
不死川実弥
不死川実弥
…でもなァ、あなた。
藤宮あなた
……っ、?
不死川実弥
不死川実弥
…俺はもう、
そんなに長くは生きられねぇんだァ。
藤宮あなた
……え……、?
不死川実弥
不死川実弥
……これェ、
藤宮あなた
………、?










































実弥さんが指差したのは、風車の模様のもの。




























藤宮あなた
…これ…は、?
不死川実弥
不死川実弥
これは、痣だァ。
藤宮あなた
痣…、?
不死川実弥
不死川実弥
アァ。
不死川実弥
不死川実弥
痣が出た者は、
25歳までには死ぬことになってる。
藤宮あなた
……、!?!?!?
不死川実弥
不死川実弥
俺はもう21だァ。
不死川実弥
不死川実弥
あと4年しか生きられねェ。
藤宮あなた
な…ッッ、
不死川実弥
不死川実弥
……だから俺は、
その辺でのんびり過ごそうかと思ってる。
藤宮あなた
…!!!
不死川実弥
不死川実弥
………なァ、あなた。
藤宮あなた
…なんでしょうか…、





































お前は、気長に生きろよォ。
























藤宮あなた
へ……、
不死川実弥
不死川実弥
お前は痣も出てねぇから、
俺より時間がある。
藤宮あなた
ッッ…、
不死川実弥
不死川実弥
精一杯、この人生を楽しめェ。
藤宮あなた
…!、
不死川実弥
不死川実弥
…俺から言えるのは、それだけだァ。
藤宮あなた
……、

































       『 ま た 会 お う な ァ … . 』




























そう言って、実弥さんは病室を出ていった。
























彼の背中は、どこか寂しいように感じられた。




























…私は、何も出来ずに、





















































ただただ、実弥さんの背中を目で追っていた。


















































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