明日はいよいよ
はるくんのお家に引っ越す(?)日だ。
結局あれから篠崎さんとは話せていない。
わたしは、そんな事を思いながら
はるくんからこの間貰った
合鍵をを持ちながら見ていた。
ほんとうに、このまま何にもないまま
ここから立ち去っていいのか…
わたしは…自分の家から出た。
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ピーンポーン
ガチャ
わたしを見た途端、篠崎さんはびっくりしていた。
わたしはこれでもかってくらいの笑顔で
わたしは、靴を脱いで
篠崎さんの家にお邪魔した。
いざ、ここから出る事を伝えようとした時
言われた。
篠崎さんは優しく微笑みながら
そう言ってくれた。
篠崎さんはわたしをギューッと
抱きしめてくれた。
篠崎さんがわたしから離れて
ビールの缶を一緒に開けた。
コツン!!
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こうして、わたしと篠崎さんの
晩酌は幕を閉じた。
篠崎さん…本当にありがとうございます。
わたし、これから先なにがあろうと
もっともっと頑張ってみせる!
はるくんをしっかり支える。
その思いを胸に
次の日、わたしは大きなキャリーケースを持って
会社に向かった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!