俺は大我に連れられて
ベンチに2人で座った。
あんな事…言うつもりじゃなかった
だけど…嫉妬した俺の心が…
最愛の彼女に頼ってもらえない
信用されてないかもしれないという寂しさや
自分自身にもイライラして…
その結果、毒づいた言葉を吐いてしまった。
俺の頭に浮かんでくるのは
美麗の泣き顔や
達也くんの苦しそうな悲しそうな表情。
大我に外に連れて来られてよかったかも
あのままあの家にいたら…
達也くんと口論になってたかもしれないし
なにより…
美麗のそばにいても
きっと俺はまた傷つけて…泣かせて…
悪化していたかもしれないから。
…俺と美麗の関係を引き裂こうとする…
何かが動いてる…?
大我の一言で
俺はそう感じずにはいられなかった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!