第32話

会えない日々
136
2020/12/05 12:53
相変わらず、はるくんとはすれ違いの毎日。



だけど、この間に比べると




電話や〇〇NEの回数が圧倒的に増えていた。




少しでもこの恋愛を長く続けたい。




だから出来る努力はしよう。




中身も見た目も。




やっぱり若さにはどう頑張ったって




勝てないかもしれないけど…




それでも、自分のできる限りの事はやり続けよう!



そう思ったのだ。




他愛ない〇〇NEのやり取りや




短い電話での会話でも




はるくんの事を少しずつ知っていけるのは




すっごく嬉しかった。




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大事なプレゼンがあった日の帰り道



わたしは伊吹さんと




大きな資料を持ちながら歩いていた。




あれから、伊吹さんはいつもと変わらず




笑顔でわたしに接してくれていた。




だから、わたしもあまり




変に気を使わないようにしていた。
藍
みーちゃん!
今日のプレゼン上手くいったね!


伊吹さんが嬉しそうに言う。
美麗
美麗
うーん…結構手応えはあったと思うんですけど
他の会社のもいいのあったからなぁ…
藍
そうかぁ?でも気をつけなよ!
担当の人、みーちゃんのことばっか見てたから!
美麗
美麗
えぇ?そんなことないでしょう笑
藍
まーた、みーちゃんって本当に
自覚がないんだから、困ったもんだよ。
意外と小悪魔的な感じ?
美麗
美麗
???
藍
まあ…でも、そこがみーちゃんの
いいところでもあるんだけどね

伊吹さんは、わたしから



資料の入った大きなバッグを




「コレ、持つね?笑」と言って





わたしから奪って歩き出した。
美麗
美麗
あ!ちょっと待ってください!

わたしは少し先を歩き出した伊吹さんに




小走りで駆け寄って隣に並んで歩く。
美麗
美麗
…ありがとうございます。
藍
お礼に何か奢ってね!笑
美麗
美麗
だったら、自分で持ちます!

わたしが伊吹さんの肩に掛けてある






バッグを引っ張ると




「うわー!そんなに奢りたくないの!笑」と笑った。




伊吹さんのこういう人懐っこい所も




会社内で人気がある理由の1つなんだろうな。

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