相変わらず、はるくんとはすれ違いの毎日。
だけど、この間に比べると
電話や〇〇NEの回数が圧倒的に増えていた。
少しでもこの恋愛を長く続けたい。
だから出来る努力はしよう。
中身も見た目も。
やっぱり若さにはどう頑張ったって
勝てないかもしれないけど…
それでも、自分のできる限りの事はやり続けよう!
そう思ったのだ。
他愛ない〇〇NEのやり取りや
短い電話での会話でも
はるくんの事を少しずつ知っていけるのは
すっごく嬉しかった。
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大事なプレゼンがあった日の帰り道
わたしは伊吹さんと
大きな資料を持ちながら歩いていた。
あれから、伊吹さんはいつもと変わらず
笑顔でわたしに接してくれていた。
だから、わたしもあまり
変に気を使わないようにしていた。
伊吹さんが嬉しそうに言う。
伊吹さんは、わたしから
資料の入った大きなバッグを
「コレ、持つね?笑」と言って
わたしから奪って歩き出した。
わたしは少し先を歩き出した伊吹さんに
小走りで駆け寄って隣に並んで歩く。
わたしが伊吹さんの肩に掛けてある
バッグを引っ張ると
「うわー!そんなに奢りたくないの!笑」と笑った。
伊吹さんのこういう人懐っこい所も
会社内で人気がある理由の1つなんだろうな。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。