17時15分まであと1分…。
キーンコーン
よし!終わった!
わたしは急いで帰る準備をした。
全員「お疲れ様でーす。」
わたしはそう言って帰ろうとすると
わたしは急いで会社を出た。
そして〇〇駅に着いた。
なんだろ…、電車で来るのかな…。
だとしたらめちゃくちゃ変装してくるかもなぁ。
そう思いながら待っていると
プップー!
クラクションの音が聞こえて
聞こえた方を見ると
車を運転した矢野さんの姿が
わたしはとにかく車に向うと
矢野さんが車から降りてきた。
そこには
何も変装してない素の【矢野晴人】がいた。
そして、わたしのところへ来て
っと、可愛い笑顔でそう言うと
助席のドアを開けた。
え、なになになに、
もう驚きポイントが
たくさんあり過ぎて言い切れない…。
わたしが乗ったのを確認すると
ドアを閉めて、運転席のドアを開けて乗ってきた。
そして車が走り出した。
すごい…。
人生で年下の男の子とこんな風に
車に乗って、ご飯に行く日が来るなんて
予想もしていなかった。
ふと横を見ると、当たり前だが
運転してる矢野さんの姿。
な、なんかシンプルにかっこいい。
わたしが慌てて視線を逸らすと
矢野さんはちょっと笑った。
ダメだ…なんかわからんが
頭が混乱してきた。
…ん?
矢野さんの頬には微かだけど
ひっぱ叩かれたような跡があった。
信号が赤になり車が止まった。
矢野さんがわたしを見つめてきた。
む、胸の音が…うるさい。
これじゃあ
矢野さんに聞こえてしまうのではと思うくらいだ。
信号が青になって前を向いて運転し出した。
この間までずっとあの人が忘れられなかったはず
なのに
やっぱりわたし、おかしい…。
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服装、雰囲気、髪型全てを見ると
やっぱり大人の女性だなと痛感した。
子供っぽい自分とは大違い。
少し、胸が痛くなりつつ
だけど、俺はもっと美麗ちゃんと一緒にいたくて
車で送ることに。
恥ずかしさからの赤面なのか
お酒で赤面してるのか
じゃあ、これは恥ずかしさからの赤面なんだ笑
あっと言う間に美麗ちゃんの家に到着した。
美麗ちゃんが
俺を目を見つめながら言ってきた。
ギュン!
俺の心臓が絞られるように音を立てた。
クリクリした瞳の中に
俺が映ってるのが見えた。
うわ、めちゃくちゃまつ毛長い…。
なんかクルッとしてるし…。
唇も…プルプル…。
柔らかそう…、…触れたい…。
そう感じている自分がいた。
また会いたいです。とか
もっと他に言い方あんだろ!とか思いながら
美麗ちゃんの返事を待つ。
美麗ちゃんはそう言うと
車から降りて
と言って俺の返事を聞かずに
自分の家に入っていった。
俺はハンドルに顔をうずめた。
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ガチャ!バタン!
いま、自分でも鼓動が早くなって
顔も赤くなってるのが分かった。
勢いで家に入ってきちゃった…。
ダメダメ!相手はYouTuberでバンドマンで
年下で…。
って…なんか頭がクラクラする…。
考えるのはやめよ。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!