時間は20時半過ぎ
電話で会話をしたのは17時半…
何度連絡してみても返ってこなくて
達也くんと大我も一緒に探してくれたけど
結局見つからなかった。
3人で座って待っていると
ガチャ
ドアが開く音がして
急いでるような足音がしてから
リビングのドアが勢いよく開いた。
息を切らしながら帰ってきた
俺は立ち上がって美麗に近づいた。
俺は…何故かこの時
直感で嘘をつかれてる
そう思った。
そんなカーディガン…持ってなかったよね…?
下を向いて謝る美麗。
美麗は、驚いた顔をしながら顔を上げた。
涙目になる美麗
いつもなら、泣き顔可愛いとか笑顔にさせようとか
そんな想いでいっぱいだけど
今の俺は…正直イライラが増していた。
まさか…例の告白された人と
どうにかなった訳じゃないよね?
俺は美麗に感情的になって怒鳴ってしまった。
だめだ…涙が出てきそうになってる
美麗は涙がポロポロ流していた。
頭では分かってる。
怒らずに、ちゃんと話を聞かなければいけない
もっと寄り添わないといけないって…
達也くんが美麗の前に立った。
美麗の事見てあげて…?
いや、見てるよ。
そんなの達也くんに言われなくたってちゃんと…
達也くんにまで八つ当たりして
毒を吐いてしまった。
大我はそう言って
俺を外に連れて行った。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。