第100話

急な仕事
131
2021/01/10 13:37



俺が目を覚めると







俺の腕の中にいたはずの美麗はいなかった。







晴人
晴人
美麗!!!


勢いよく起き上がり家の中を探し回ったが







やっぱりいない。







俺はふと、時計に目が入った。








あ、10時…












そうか…仕事に行ったんだ…








俺のスマホが鳴った。







ひょっとして、美麗?!








と思い、スマホを見ると



晴人
晴人
…達也くん…
はい、もしもし?
達也
達也
あ、はる?
…悪い…今日の夜、急遽取材が入った
晴人
晴人
…え?
達也
達也
…なんとか日にちわをずらせないかって
マネージャーにお願いしたんだけど…
無理だった。



達也くんが申し訳なさそうに言った。
晴人
晴人
…そ、そっか…
分かった。
達也
達也
…ほんとごめんな…
晴人
晴人
ううん!達也くん悪くないじゃん!





正直、今日の夜は空いてるはずだったから








美麗を迎えに行って









ゆっくり話そうと思ってたんだけどな…









俺はキッチンに行くと









もうすでに朝ごはんが完成していて









後は、温めて、お皿によそうだけだった。








美麗…俺から離れていこうとか







そんな事考えてないよね…








いや、例え仮に離れて行っちゃっても







また一から振り向かせて見せる。










なんとも不思議だ。










今までの俺なら









ちょっとでも、もうダメかもって思ったら








すぐ諦めてたのに。









美麗だけは諦められない。









どうしても










どうしても美麗じゃなきゃいけない。

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