はると大我が外に出て行き
俺はさっきはるに言われた事を思い出した。
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違う。
俺はそんな事が言いたかったわけじゃないんよ
なのに…
俺は後ろにいる美麗さんを見ると
完全に無表情で
美麗さんの瞳の先にはなにも映っていない
そんな雰囲気がした。
俺はがそう問いかけても
美麗さんは下を向いて黙ったまま。
俺には捻挫をして
腫れてるようにしか見えなかった。
いや、誰が見てもこれはそう思う。
俺はとにかくソファーへ誘導しようとすると
少し足を痛そうに引きずっていた。
その時、俺は確信した。
俺は勝手に救急箱を持ってきて
消毒液や、絆創膏や、包帯を出した。
美麗さんはゆっくりカーディガンを脱いだ。
腕には、無数の傷や打撲のような跡が
やっぱり。
美麗さんの肩がビクッとなって
体が震えていた。
涙をポロポロとこぼしながら
下を向いて首を横に振る美麗さん
俺は美麗さんの両肩を触って
顔を下から覗き込んだ。
感情が爆発したかのように
大泣きしながら俺に訴えかけてきた。
あの女…
暴力だけじゃなくて
何を吹っかけたんだ…?
それに…あの女に脅された?
やることが汚いとは分かってはいたけど
ここまでとは…
俺があの時もう少し
あの女の頭に叩き込ませていれば
二度と悪さができないように…
そこまでちゃんとしっかりやればよかったと。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。