第48話

クタクタ…
120
2020/12/12 18:08

わたしは、病院から出て



会社に向かった。



結局麗奈が目覚めることはなかったのだ。

会社について、エレベーターを待っていると


藍
みーちゃん、お疲れ様

外回りから帰ってきた伊吹さんが






後ろからやってきた



例のプレゼンの件を聞いたかったらしい。




昨日の彼が嘘みたいに



ビジネスライクに話を進めてくる。
藍
スケジュールなんだけどさ、クライアントが出してきた希望は結構タイトだけど
みーちゃん大丈夫?
美麗
美麗
んー。ちょっと不安はあるけど…
頑張るしかないですよね〜…
藍
だね

資料をパラパラとめくりながら




頭の中で仕事の段取りを




シュミレーションしていたら






伊吹さんがクスッと笑った。
美麗
美麗
…なんですか?
藍
いや…みーちゃん、俺が昨日告白したってこと
覚えてる?笑
美麗
美麗
…伊吹さん、今は仕事中です
藍
俺、チャンスだと思ってるから笑
美麗
美麗
随分自信たっぷりですね

わたしはちょっと呆れて伊吹さんを見ると
藍
障害があったほうが、燃えるからね笑
美麗
美麗
へ?
伊吹さんがわたしの耳元に近いて



小さな声で
藍
首筋のマーク…
美麗
美麗
…?!?!?
ど、ど、どうして…!
藍
笑笑
ファンデーションでしっかり隠してるつもりかもしんないけど俺の視力舐めないでね〜笑
バレバレ〜笑笑

と、伊吹さんは余裕たっぷりな顔で笑って言った。
美麗
美麗
…もう…なんかある意味さすがですね…
藍
ありがと〜笑
美麗
美麗
褒めてませんから
藍
あ、エレベーターきたきた笑
美麗
美麗
……。
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…なんだか疲れたなぁ





わたしは家に帰ると




何もする気になれずソファに横になった。



腕で目を隠すようにして目を閉じていたら




いつの間にか眠ってしまったみたい。

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