「ユキオは何歳なの?」
歳も聞いた
「君と一緒」
私はユキオに歳を教えていない。
「小学校1年生なの?」
「君がそうな僕もそう」
ユキオは変なことを言う。
だんだんと空が暗くなってきて、最後に1番気
になっていたことを質問した。
「ねえユキオ?なんでいつも雪の日にこの公園に来るの?」
「ここから見る雪の日が1番きれいなんだ。」
「雪じゃない日はどこに行くの?」
「君の知らないとこ。」
「なにそれ〜」
ユキオは子どものくせに大人みたに落ち着いた
話し方をする。そんなユキオのことが私はどん
どん気になっていった。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。