第11話

No.11
94
2018/01/27 23:22
ユキオの身体は冷えていた。


「…冷たい」

「ごめん、ここで待ってたら君に会えると思って」

「えっ…。で、でも昨日はいなかったじゃん!」

「僕は昨日もここにいたよ。」

「嘘だ。私朝起きてすぐに来たんだよ!」

そう言うとユキオは困った顔をして言った。

「ごめんね。僕が来るのが遅かったみたいだね。」


昨日のことを思い出す。朝は私以外誰も公園に

いなかった。よく考えればそうだ。みんな学校

があるのに朝から公園に来るわけがない。それ

なのにユキオに会いたすぎて焦ってしまってい

たんだ。


「私こそごめん。」

「ううん。会えてよかった」


まただ、心臓がドクドク鳴っている。

ユキオといると安心するけど、なんとなく緊張

もする。

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