お兄ちゃんはそう言って私の方にきた。
金ちゃんもその後を追って屋上からでていく。
屋上にくる途中の渡り廊下で、
リョータがバスケの演習場に連れて行かれるのをみた。
私たちは演習場から少し離れたところで
傍観を始めた。
仮面ティーチャーが来るかと思ったら
荒木本人が来た…。
自分だけでリョータを守るつもりなんだ…。
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金ちゃんを見たら 悲しみと憎しみにあふれた、
iceman以上の冷たい瞳を感じた。
⚠︎獅子丸side
バスケの演習場でリョータが不法侵入した奴らに
瓶のかけらで刺そうとした。
でも、駆けつけた荒木が身代わりになって…
荒木と一緒に駆けつけた市村が警察を呼んで
丸く収まった。
そう言って校舎内に戻っていくあなた。
俺と金ちゃんも一緒に校舎に向かって歩いていく。
階段を上ったところで行方を阻まれた。
うちのクラスの優等生、草薙圭吾。
口を開いた草薙の言葉に冷たく返す金ちゃん。
あなたも睨むように草薙を見ていた。
俺がそう言うと、金ちゃんは校舎の方へ歩いていく。
俺とあなたも後に続いた。
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溜まり場に向かう途中、教室にいくと言ったあなたは俺の耳元でそう言った。
決意の固まった、それでもどこか切ない。
そんな声であなたは言って
俺たちに背中を向けていった。
⚠︎あなたside
昔の夢を見た。
里親に私とお兄ちゃんはもらわれ、
里親からお兄ちゃんが虐待されてる時に
私がお父さんを止めようとして…
それで、犯されたところを助けて貰った。
そう、中学生の時。
金ちゃんとお兄ちゃんに救ってもらった。
その後すぐにお兄ちゃんに
つぎは金ちゃんに捧げて……
一気に記憶が蘇ってなんか、変な感覚。
ディスプレイにのる名前は金ちゃんのもの。
メールで溜まり場まで呼び出された。
ボンに返事を返して溜まり場へと向かう。
たまり場についてすぐに、
金ちゃんは私を連れて屋上へと向かった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。