第11話

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2020/04/28 14:47
○○
○○
…仮面…ティーチャー…




仮面をかぶった男が
私に向かって言葉を放った。

仮面
下がっていろ。
○○
○○
じゃぁ、任せちゃおっかなぁ…




仮面の言うとおりギャラリーの方に下がる。
コータロー
何で血塗れ…?
誰か襲ったの?
○○
○○
まさか
遊んでたら、汚された。
コータロー
そ、そうか…汗



コータローとそんなことを話していると
仮面がスタンガンを弾き飛ばした。



その瞬間、icemanの表情が一変する。




あの、冷血な鉄仮面が
初めて表情を変えた。



それも、ひどく怯えた顔に…


仮面
武器は決してお前を強くはしない
リョータ
うわぁぁっ
奇声を上げたリョータが
隠していた小型のスタンガンを仮面の首もとに押し当てる。




大量の電流を浴びた仮面を
リョータは一階へと突き落とした。

○○
○○
っ仮面ッッ!!!
リョータ
ちくしょうっ
ちくしょう、ちくしょうッッ!!!



リョータはよろけながらどこかへ歩いていく。

私は上から仮面をみるとコータローが
一階にいって仮面の前に立っていた。




そっと、仮面に手をさしのべるコータロー。

その手を握った仮面をコータローは
力強く立たせた。




コータロー
お前には借りがあるからな



それだけ言って歩いていくコータロー。

コータローが大きく変わっているのが
目に見えた瞬間だった。






.









.









突然腰に回った手。


振り返った先にいたのは…


○○
○○
お兄ちゃんっ
獅子丸
なぁにしてんのさ…
ほら、行くよ。
おいで


お兄ちゃんに腕を捕まれて
溜まり場の方へと歩いていく。



一階にいる仮面の横を通っても
お兄ちゃんは目もやらなかった。



○○
○○
リョータの奴、ホント狂ってる。
獅子丸
今更だろ、そんなこと…。
○○
○○
確かにそうだけど
仮面がこの学校に来てから
色々おかしくなった



全ての風向きも変わって…
獅子丸
ご立腹だな、お姫様。
○○
○○
…金ちゃんが怒る前に…
全部片づけておかないと…




私がそう言うと隣に座ったお兄ちゃんが





そうだねぇ。

怒ったら、怖いもんねぇ。








と、人事のように言った。




今は私とお兄ちゃんしかいない溜まり場は妙に静かで…




外気のはいるこの部屋は







iceのようにつめたく感じた。







⚠︎ボンside


○○
○○
ボン…あれって…
ボン
リョータ…
何で包帯まみれ?
昨日あの後なんかあったのかな?


朝学校に来たとき、
怯えながら歩くリョータが目にとまる。

その傷は仮面ティーチャーにやられたものだろうけど
リョータは行き交う人全員に怯えてた。

ボン
あなた、あの話本当かもな
○○
○○
うん…



真顔で言うあなたは


金ちゃんに教えてくる




とだけ言って校舎を歩いていった。
























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