あの日見渡した渚を
今も思い出すんだ
砂の上に
刻んだ言葉
君の後ろ姿
寄り返す波が
足元をよぎり
何かを攫う
夕凪の中
日暮れだけが
通り過ぎて行く
パッと光って咲いた
花火を見ていた
きっとまだ
終わらない夏が
曖昧な心を
解かして繋いだ
この夜が
続いて欲しかった
あと何度君と
同じ花火を
見られるかなって
笑う顔に
何ができるだろうか
傷つくこと
喜ぶこと
繰り返す波と情動
焦燥
最終列車の音
何度でも
言葉にして
君を呼ぶよ
波間を選び
もう一度
もう二度と
悲しまずに
済むように
はっと息を飲めば
消えちゃいそうな光が
きっとまだ
胸に住んでいた
手を伸ばせば触れた
あったかい未来は
ひそかに二人を
見ていた
パッと花火が
(パッと花火が)
夜に咲いた
(夜に咲いた)
夜に咲いて
(夜に咲いて)
静かに消えた
(静かに消えた)
離さないで
(離れないで)
もう少しだけ
(もう少しだけ)
もう少しだけ
このままで
あの日見渡した渚を
今も思い出すんだ
砂の上に
刻んだ言葉
君の後ろ姿
パッと光って咲いた
花火を見ていた
きっとまだ
終わらない夏が
曖昧な心を
解かして繋いだ
この夜が
続いて欲しかった
LaLaLaLa...
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。