第218話

消えたウジ⑥
1,413
2020/06/06 10:04
目の前の歪みが収まると同時に、襲撃を受けた。慌てて、机の影に隠れる。どこからか、唸るような声が聞こえた。
ウジ
ウジ
…っ!!!
念の為、お気に入りのワルサーと、ナイフを持ってきたが甘かったみたいだ。近くまで進んできていた男を1発で仕留め、銃を奪った。
見える限り、相手は3人。このくらいなら大丈夫だ…
ウジ
ウジ
ふぅ…っ!!!
深呼吸をして、机からでた。相手が気づいて銃を構える前に胸を撃ち抜く。左肩を被弾したが、敵は倒した。すぐに、自分の肩を治癒する。
イ・ジヌン
イ・ジヌン
…だ、だれだ、?
ウジ
ウジ
PPSセンターの、ウジ…
出てきた男に言葉を失った。俺とよく似ているが、どこか大人っぽいこの人は俺の兄だ。
イ・ジヌン
イ・ジヌン
ジフナっ…ジフナか?
ウジ
ウジ
…俺の兄なんですね。
イ・ジヌン
イ・ジヌン
スニョンは、、?お前はなんでここにいるんだ?
そう聞いた兄に、俺が貰った脅迫状のことを説明すると、顔が真っ青になった。
ウジ
ウジ
俺のせいで巻き込んでしまってすみません。
イ・ジヌン
イ・ジヌン
いやっ、、違う。俺がお前を巻き込んだんだ…
ウジ
ウジ
…っどういうことてすか!?
兄の言葉に俺は身を乗り出した。
イ・ジヌン
イ・ジヌン
俺は、大学である研究をしているんだ。能力を消滅させる薬の研究だ…だけど、完成したのは能力者を生み出すウイルスだった。それを、狙っている奴がいる。多分、俺と一緒にお前も捕まえるつもりだ、お前、「未来予知」の能力者だろ?
あぁ、そんな。俺一人じゃ兄を守れないかもしれない…

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