強風と豪雨の中、歩いていると少し先に人影が見えた。
その人影がなにか叫びながら、俺に近づいて来る。
副支部長が居るなんて、初めて聞いたぞ。俺がいなくても大丈夫なんじゃないか?
副支部長が何かを叫んだと思ったら体が急に軽くなった。
副支部長は謝りながらも俺を下ろしてはくれない。
ここには、貴重な能力が多いみたいだ。サイコキネシスは、純度が低く軽いものしか浮かせられないもの。横の移動しか出来ないものなど、能力が限定されていることが多い。ここまで純度の高いサイコキネシスは珍しい。
少し小さい、かわいらしい子がやってきて言った。この身長だとまだ中学生程か、?
俺が叫んだ時には遅かった。目の前が歪んでいくところを最後に気を失った。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。